光明寺設計物語【2017.03.19~】調査

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お彼岸の際にはお寺の中をうろうろした。
面白かった。これは役得だと思う。
未知を明らかにする出来事になる。

何故か単線の図面しかない建築を歩き観察し、
平面をスケッチした。既存の大きさは今後の
設計において、クライアントにとって最も
理解し易い比較対象と出来る事もあり、
出来るだけ忠実に記す。

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この機会にと、実は目論見があった。
図書館へ行くことだ。音更は知らない町。
お寺は町において何かしらの場所のはず、
理解するには町の歴史も知っておきたい。
町史を知るにはやはり、図書館が優れる。

音更の名はアイヌ語所以、幾つも川のある
場所のような意味だったと思う。
どうりで、川があちこちにあったわけだ。

古くから人は住んで居たらしく、それは
縄文時代まで容易に遡れるものだった。
これは、個人的に考古に興味のある私の
趣味に通じるのだけれど、場所を知る
手掛かりになる。経済や交通に拠らず、
場所の良さを生粋に見極めここを選び、
住まう事の出来た縄文の頃の人が
この近辺に住んでいたと聞けば、
やはり安心してしまう。

札幌の駅周辺は北海道でも高価な価値を
発揮する場所に違いないけれど、住まうに
相応しい価値は、なかなか見出せない。
経済的価値と心地良さのある場所性は違う。
縄文の頃にも何かしら理由はあったとして、
けれど現代よりも純粋に選んでいたと思う。


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この機会に役所関係も巡った。
役場、十勝振興局、開発局等を。
ある程度は電話でも通じるのだけれど、
実際に訪ね、面と向かって尋ねる事は
欠かせない。敷地に関わる条件を知り、
接する道路は・・・国道は開発局、
町道は役場管理、建築の取り扱いは、
規模から役場ではなく振興局とされ、
その振興局は石狩振興局とは違い、
なかなか敷居高く高圧的だったよ。
個人的な感想ですが。
予約しなければ事前協議には応じない、
今日は特別です的な調子でしたし。
役所調査は気がめいる。親身な方も
あるのだけれど、縦割りの弊害は大きく、
責任分担が拠り彼らにとって安全側、
市民町民にとっては正直、
「どこで誰に聞けばいいの?」という具合。
・・・あまり愚痴っても仕方ないか。