Compact house 考 リビングで大の字になれる家を考える ②

描き出した小さな家への考察は面白く、
もう少し具体的にしてみたいと考えた。
軽んじられないのは水廻りになる。
キッチン、浴室、トイレ等をどう整理し、
コンパクトに出来るか?
ここを間違うと小さく出来ない。
システムキッチンやユニットバスでは
退屈なので造作で考えるなら、寸法は
必要最小限を求める事が出来る。
これは最後まで悩ましくなるのだけれど、
先ずは一通りを揃えるべく、壁厚を記す。
有効寸法を考えつつ、浴槽が納まるか、
トイレは狭くないか、洗濯機や冷蔵庫が
配置出来るか?を考えてみる。無理なら、
そもそも都合が良過ぎて無意味だろう。

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線図に比べて室内がやんわりと見え始める。
こうなると、より興味が湧いてくる。
アトリエ(Office)はテーブルを2つ置く。
幅800×長1800大のテーブルを2つ、贅沢に。

水廻りのレイアウトは未だデタラメです。
取り合えず、住まえそうに思うのだけれど。
図面左手の水廻りは規模に対して大きい。
寝ころぶ中央のリビングにはラグを敷く。
そこが窮屈に見える。改善しなくては。

『優先順位』、プライオリティーとも言う。
何を優先するか?水廻りの拡充なら、
これを発展させても良いけれど、今は違う。

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庭までを想定する。コートハウスだ。
庭を囲う。コートハウスなのに庭が狭いと
窓外の景色が貧相でがっかりする。
コートハウスとしても狭小住宅なので
変化を求める規模にはなく、リビングの
広がりと同程度の広さの庭を想定する。
車庫と物置まであれば、これで完結出来るぞ。

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ここからが大変になるのだけれど、
水廻りの整理を一度、始めてみる。
家族のためだけの、一人暮らしの、
と言う水廻りなら押し込む事は出来る。
アトリエ併設を事を条件としている。
人が来た際にトイレは実に悩ましい。
キッチンや浴室が常に人目に触れる
状況は実際、落ち着かない。
いつも完璧に綺麗になど出来ないし。
打合せ10分前にシャワーと言う事も、
正直常にある自分には考えられない。

設計ではオープンキッチンをいつも
考えるけれど、生活感のある家電類を
隠す事を考える。パントリーと言うか、
収納スペースを退避場としても考える。

親類や近しい友人なら別として、
人を招くならば小さくとも公私の区分は
絶対に欠く事は出来ない。
よって、トイレは水廻りからのではなく、
パブリック・スペースからアプローチする。
寝室は隠れた奥に設定している。

その水廻りのエスキースは果てしなく。
一般的に必要なものを適切に配置すべく、
けれど洗練までは求めずに考える。
実現する建築での設計なら、要求はあり、
この部分の考察においても優先順位は
発生し、解決を計るなかで洗練は進む。

今はよりコンパクトに納められる
「スペースの確保」が課題だ。

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更に、断面も考察をする。
南側に『DOMA』を想定している。
ならば好みの南傾斜の緩い屋根を
設けて北側採光が最適解だ。
ただ、矩形の平面で狭小の住宅、
LOFTを設ける事も想定し始める。
庭付のプランは階段を設定し、
半地下に潜らせてみている。

凍結深度まで布基礎を掘り下げ、
そのベース上にコンクリート
打設し、パイピングして床暖房、
かな?