Compact house 考 リビングで大の字になれる家を考える ⑤

建築設計の妙は、空間のデザインに在る。
平面は2次元考察により理解し易いものの、
現実は3次的に広がる。次元を落とすと
見えるものが明らかになるのだけれど、
つい壁とかものに目が行き、忘れ勝ち。
なので考える際は空間を考察すべく、
断面の検討も欠かせない。

進めている最早『プロジェクト』も、
遊びではなく実現性を得るには断面の
検討が欠かせない。

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LOFTを想定したので、どういうレベル差になるか
絵にしてみる。左は半地下とLOFTを、右は
リビングとDOMAのレベル確認のスケッチ。

半地下とその上のLOFTは、リビング・レベルとは
半階のズレがある。この半階と言うのが心地よい。
一層ズレると完全な階断絶が生じるのだけれど、
座っているか、立っているか、寝ているか程度の
レベル差は連続性があり、空間は分断されない。
各々に場所があり、各々と会話が成立出来る。

 

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LOFT想定、特殊な断面を用いずに可能な
木造最大の空間高さに築く空間と考える。

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現実には、LOFTも施工床面積になるので、
コスト上のメリットは僅か。
階段を設置すれば2階建てに出来る。
絵はスキップフロアー住宅になる。
小さな家ではないかもしれないけれど。
正しく階とすれば生活に支障はなく、
この建坪でも家族が住まえる規模だ。

最大LOFT面積のプランでなら4人家族が
住まえる。そういう発展性は確認しつつ、
今は最小限をと改めて思考してみようか。