パースは、取り合えず完成予想図の場合、
表層をなぞる様に作る事はある。
どういう用途で作るかによる。
今回は割と真面目に作り込む。
過剰ではないけれど、細部をある程度は
再現し、シミュレーションのレベルを
高く維持してみたいと考えた。
・・・実現する設計ではないので、
せめてパースくらいはリアルにと思う。
せっかく考えたプランなのだから。
半地下を使う計画、基礎はベースまで作る。
断熱は基礎外側にスタイロフォームを施す。
床レベルは、玄関アプローチ、ENT、水廻り、
DOMA、半地下階段、半地下床・・・複雑!
LIVINGの床を設置した。
小規模でもあるし、一部は高天井3.1m、
暖房は床暖房を主とする。
木造軸組を立てる。土台は省いている。
平屋なので一層分、スパンは飛ぶので、
母屋の梁は相当な大きな断面で計画する。
壁を作る。
一気に室内規模が見えてくる。
窓を作る。
採光、眺望、換気の要となる開口部は慎重に
再現をしている。後に内観も検証するので。
サッシにガラスを入れる。
屋根面に断熱材含め天井を仕上げる。
外壁、高所他を板外装とする。
屋根はフラットでシート防水とした。
外壁低層部は木を張ろう。
この視点の反対側道路面は木張りだ。
この設定では、90cmの脚立で手の届く
範囲なのでメンテは自分で容易に行える。
コートハウス化するために、先ず庭周囲に
塀の礎となる束石を立てる。
束石に木軸を組み上げる。
庭に建てた木軸に板を張ろう。
塀の高さは1.9m未満だ。
各部の高さレベルは今後、検討が必要かな。
塀高さに開口高さを揃えデザインをしている。
コート(中庭)に面し連窓で大開口を設けた。
やや贅沢に開口上に庇を設ける。
そもそも、とある場所を想定しているので、
大地を最後に作る。
モデリング作業の過程を案内。
私の手法は、実際の建築過程を準えている。
各々の部位の接点は細やかな考察が必要で、
現場で監理する際の重要検討ポイントになる。
そこをスッキリ!デザイン出来れば、
その建築は綺麗に出来上がる。
疎かにすれば、荒れてしまう。
そういう注意点はモデリングの際に
検証が出来るので、パース制作は
設計シミュレーションとしての意義は大きい。
自分にとって都合の良いようにして、
カッコ良くだけ作っても無意味なので、
実現可能な詳細も想定し作り込む。
窓の開口部、採光と眺望を考えた。
内観検証の後に様々、デザインを整えよう。
この計画をどこまで完成度を高めるか?
ここまで作ったので、もう少し手を加えたい。
人を置いてスケール感の検証はもちろん、
室内から何が見えるのか、
外からはどう見えるのか、
遠慮なく試せるのがとても良い。
間違っても問題の無い取り組みなので。
現実の敷地で設計はしていない。
実際なら、敷地から感じる事は重要、
インスピレーションは最重要設計要因、
それを観察し、クライアントの要望を
重ねて絵にする作業はない設計、
あくまでシミュレーションに過ぎない。
でも、そこが面白い。
数学や物理の試験問題を解くかの様。
個人の楽しみに過ぎないのだけれど、
パース程度を公開する機会は
きっとあると思う。
公開出来る程度まで頑張りたい。
これまで見た事のない、経験のない
空間が見えているので、それは、
とても楽しみ。