Compact house 考 リビングで大の字になれる家を考える ⑪

パースは、取り合えず完成予想図の場合、
表層をなぞる様に作る事はある。
どういう用途で作るかによる。
今回は割と真面目に作り込む。
過剰ではないけれど、細部をある程度は
再現し、シミュレーションのレベルを
高く維持してみたいと考えた。

・・・実現する設計ではないので、
せめてパースくらいはリアルにと思う。
せっかく考えたプランなのだから。

 

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半地下を使う計画、基礎はベースまで作る。
断熱は基礎外側にスタイロフォームを施す。
床レベルは、玄関アプローチ、ENT、水廻り、
DOMA、半地下階段、半地下床・・・複雑!

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LIVINGの床を設置した。
小規模でもあるし、一部は高天井3.1m、
暖房は床暖房を主とする。

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木造軸組を立てる。土台は省いている。
平屋なので一層分、スパンは飛ぶので、
母屋の梁は相当な大きな断面で計画する。

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壁を作る。
一気に室内規模が見えてくる。

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窓を作る。
採光、眺望、換気の要となる開口部は慎重に
再現をしている。後に内観も検証するので。

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サッシにガラスを入れる。

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屋根面に断熱材含め天井を仕上げる。

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外壁、高所他を板外装とする。

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屋根はフラットでシート防水とした。

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外壁低層部は木を張ろう。
この視点の反対側道路面は木張りだ。
この設定では、90cmの脚立で手の届く
範囲なのでメンテは自分で容易に行える。

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コートハウス化するために、先ず庭周囲に
塀の礎となる束石を立てる。

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束石に木軸を組み上げる。

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庭に建てた木軸に板を張ろう。
塀の高さは1.9m未満だ。

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各部の高さレベルは今後、検討が必要かな。
塀高さに開口高さを揃えデザインをしている。
コート(中庭)に面し連窓で大開口を設けた。
やや贅沢に開口上に庇を設ける。

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そもそも、とある場所を想定しているので、
大地を最後に作る。

モデリング作業の過程を案内。
私の手法は、実際の建築過程を準えている。
各々の部位の接点は細やかな考察が必要で、
現場で監理する際の重要検討ポイントになる。
そこをスッキリ!デザイン出来れば、
その建築は綺麗に出来上がる。
疎かにすれば、荒れてしまう。
そういう注意点はモデリングの際に
検証が出来るので、パース制作は
設計シミュレーションとしての意義は大きい。

自分にとって都合の良いようにして、
カッコ良くだけ作っても無意味なので、
実現可能な詳細も想定し作り込む。

窓の開口部、採光と眺望を考えた。
内観検証の後に様々、デザインを整えよう。
この計画をどこまで完成度を高めるか?
ここまで作ったので、もう少し手を加えたい。

人を置いてスケール感の検証はもちろん、
室内から何が見えるのか、
外からはどう見えるのか、
遠慮なく試せるのがとても良い。
間違っても問題の無い取り組みなので。

現実の敷地で設計はしていない。
実際なら、敷地から感じる事は重要、
インスピレーションは最重要設計要因、
それを観察し、クライアントの要望を
重ねて絵にする作業はない設計、
あくまでシミュレーションに過ぎない。
でも、そこが面白い。
数学や物理の試験問題を解くかの様。

個人の楽しみに過ぎないのだけれど、
パース程度を公開する機会は
きっとあると思う。
公開出来る程度まで頑張りたい。

これまで見た事のない、経験のない
空間が見えているので、それは、
とても楽しみ。