Compact house 考 リビングで大の字になれる家を考える ㉘ Kitchen

【Kitchen】は住宅設計において極めて難しく、そして楽しい。考察⑭で考え制作したキッチンをパースで眺めて見よう。

 

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キッチンはセパレートで且つアイランド・タイプだ。つまり、二つに分けて一つは島の様にリビングに配置している。島にはシンクを、壁付けのもう一方にはガス台を設置している。作業長さは4mを超えるので、コンパクトに見えて実はどても大きい。食器はキッチン引き出しに収納と考え、ゴミ箱は島側の下方に置くと想定をした。

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ここで重要なのは家電の置き場所になる。外国製の綺麗な製品を表に並べる手もあるのだけれど、リビングから家電がずらりと並ぶ風景が見えたのでは生活感を隠せない。とても現実的なインテリアになってしまう。隠すために対面キッチンとして壁を設けたのでは、空間を仕切って狭くしてしまう。

このプランではキッチン右手奥に収納スペースを設けている。冷蔵庫、家電棚には電子レンジに炊飯器、ポット・・・それに食品庫を備えた。収納量は十分に多く、全体を効率的に使えつつ、普段を綺麗に見せられる工夫をした。収納スペースは「逃げ場」にもなるので急な来客時にはキッチンに散らかったものをそこに隠してしまえば・・・オープンキッチンはカッコ良いけれど、いつも綺麗にしていなければならない呪縛があるのではと思う。もちろん綺麗に使うのがカッコ良く住まう秘訣にはなるけれど、逃げ場があれば安心につながると思う。無理をしたのでは、何時か嫌になりそう。


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キッチンからリビングを眺める。天板はステンレスも良いのだけれど、人大の白い天板も捨て難いかな。面材はとりあえず木目としているけれど選択肢は多彩。ここまで造ると高価なキッチンにはなるけれど、メーカー製のシステムキッチンの上位機種を選べるなら可能な範囲。

左手のガス台のあるキッチン部分、壁にポールを設置して調理具を吊り下げたい。今は綺麗なキッチンウエアも多いので、基本は収納できるものの見せる工夫も出来る。家電や収納は後方にあるので、LDKに配置していてもクールなキッチンを、演じられる。


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