マンションのデザイン その④

■インテリアを考える。

分譲マンションの定石を先ずは置いておいて、場所を考える。そもそも高価な設定は難しい敷地条件になる。つまり、使えるコストに限りがあるので、高級感を中心市街地並みとは行かないと予想できる。その内容で取り組めば、明らかな差が生じるのでむしろ品祖になるだろう。そこで、人通りの少ない通り沿いでは明るさを保つのが良いのではないかと考えた。

 

という考えで一案を考える。明るさある設えを。ただし、安価な賃貸物件とは異なる質を考えて。
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一面のモザイクタイル、吹き抜けのカーテンウォール(窓)、採光を考慮した室内。
マンションのエントランスは販売CGで高級感を見せる一枚になるだろう。良く在る高級感なら濃色のタイルや木調を誇るだろうか。その路線では実際に高価な中心市街のマンションには及ばないので、違う個性を探す必要があるだろう。

今は建築コストは嵩み、数年前なら可能な建築コストが難しい。削られるのは決まってエントランスやデザインになる。このデザインも安価ではないのだけれど、可能だろう範囲を模索する。

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マンションのエントランホールの内観を眺める。すこし、冒険が過ぎるか?風除室とホールの一部は吹き抜けではあるけれど、ホール本体は低い天井の空間だ。梁は逆梁を要望したので最低天井高は免れるとして、それでも大きな空間ではない。どういうわけか高級感の演出の為にエントランスホールには家具を置くのが定石になっている。ここでは大きなテーブルを動線に沿って造る事を考えた。

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エントランホールの全景、快活な光景を質良く設えられるなら、新し提案と出来るに違いない。

■別案を。

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ディベロッパーが欲しいだろう高級感路線も検討をする。この路線を徹底すると、人通りの少ない郊外の大きな通りに面する場所では、空虚に成りかねないので注意が必要だ。街中で突如として「高価さ」を誇示する寂しさは悩ましい。軽快感と重厚さを。