降雪記録は記しておこう。

先週は随分と思い切って雪を降らせてくれた。
これだけの量は子供の頃なら歓喜したに違いない。今は除雪をしなければならない現実と除雪後の特に腰痛に参る。それが5日間に及んだ。ココは道路の除雪は素早いので幸いに違いないのだけれど、お隣さんの都合など様々あって私の除雪跡に除雪車が何度も雪を捨て去った。

何時もの風景がみるみる変化し、見知らぬ豪雪地帯へ変貌する様を眺めるとは割と楽しい。少なくともスコップではなく、カメラを持っている時は楽しい。


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5日間の除雪が大変だったのは湿った重い雪だったからだ。どう絡まり掴まり積もるのか、電線が白く太っている。それが明らかに視野を妨げる。

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ある程度積もると、重みに耐えきれずに回転して電線の下方に溜まりつつも落ちない。良く見ると、その表目はトゲトゲとしている。

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時々、ドッサと落ちる。風もあったので横に流れる雪、上手に細い電線を捕まえる。何と言うか、飛び乗る感じに近そう。

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電柱は御覧の通りだ。

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電灯は交流電源なので電流は+と-をサイクルをする。波が切り替わる際は一度消えるらしい。それが東日本なので50Hz、1秒間に50回のサイクルをしている。人の目にはまるで見えない。夜なのでスローシャッター、降る雪が短くサイクルする電灯に照らされたり消えたりを繰り返すので、雪の軌跡が光点の点々となって写る。シャッタースピードと点の数から算定すると、本当に50回サイクルをしているようだ。

50Hzを実感した。本当の事のようだ。

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片側2車線の道路が1車線に、しかも狭めの道になった日だった。

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雪の結晶を撮るには工夫が要る。作シーズンはただただ撮っていた。ただ、何時降るかは分からないのでタイミングは難しい。結局は取り合えず撮る。中央に融けて手裏剣状になった結晶が写っている。

乾いた綺麗な結晶は脚は槍状になっているので引っ掛かり易い。融けたり風に吹かれたり、量多く絡まったりすると直ぐに壊れる。壊れるけれど破片はやはり槍状にトゲトゲとしているので、やはり何かに絡まり易い。個体である時は棘の先端は硬く釣り針の様に違いない。それが電線のようなつるりとした表面であっても極小世界では掴まれるだけの凹凸があるのだろう。先に誰かがそれを捕まえ積もれば、次に来る雪は仲間に引っ掛かれば良い。それを繰り返すと電線を白く太い線にしてしまえる。重みでひっくり返り下に垂れ下がっても容易には棘は外れない。或いは、融けて結びつけば全体で氷にもなれる。

つる植物や衣服に刺さる種のような、植物と同じような仕組みに見える。もしも雪の結晶が丸だったなら?コロコロと転がってどこにも積もらず隙間へ、低みへと転がり去るのだろう。

発砲スチロールのビーズを槍状に出来れば、もっと軽く嵩増し出来、形状を整えられるなら優れた断熱材にできそうな。