百年記念塔チカホ展計画② チラシ製作


告知のためのチラシが求められ、悩んだ末にお正月に製作する。ギャラリー展で使ったデザインの焼き直しではある。この時の試行錯誤は有効、但し図版と背景はリニューアルしレイアウトも実は一新している。

図面からCADデータを起こし3Dモデリングし、それが実体の模型となる。

50年前の図面、これを元に改めて起こした3DのCAD図面、更にこのデータを元に製作された3Dプリンター模型。その過程は実存への再理解と実践。今ある建築が何かを知らしめる。

主催は技術者の集団だ。「反対!」を叫び出しては偏る。何が在るのか?を知らしめる事が目的。設計の際は実物で案内は出来ない。図面やスケッチ、模型やパースを通じて案内する事になる。よって、この展示でも写真は飾らずに設計に徹する。

本当は、「反対!」等と答えを主張するのが、万人が行き交う場所では楽な選択になるのは間違いない。けれど、答えを急いては理解を得られず生み出す事はない。

設計において判断し決定をするのは設計者はくい、クライアントだ。その判断を導くのに必要な提案こそが仕事になる。設計者が判断し始めては順が狂い、責任所在が曖昧になってしまう。クライアントと、時に施工者を交えて一緒に創る事、その楽しさ。設計者には節度が求められる。

挑戦の展示はチカホが舞台、何の興味も期待もなく行き交う人に響く事は出来るのだろうか?不安しかなかったけれど、限られた時間と術でどこまで出来るのか?取り組むしかない。最も、「何故私が?」と言う問いだけは日増しに募った。この時の私が飲みに行けば、一晩中愚痴ってたとは思う。