エスキース模型

過去に設計した経験は活きる。

ローコストで取り組んだ『和室』は難題で、伝統的な様式は高価なのでモダンにどう設えたなら適当か?と悩み、この時は1/30スケールのエスキース模型を使って検証した。


【模型写真】
当時の200万画素のデジカメで撮ったものなので粗いのだけれど、それもあってなのか、今も印象に残る一枚。そして、実際に同じ空間体験を竣工後に経験した。貴重な機会だった。


【床の間・その1】
鉄骨造の建築、床の間に鉄骨柱が立っている!棟を支える大黒柱に違いなく、活かせないものか?と思案する。その時点で伝統的には在り得ないのかもしれないけれど、間違ってはいないので数寄屋?として挑むつもりで様々を試す。


【床の間・その2】
長い床の間に設えを設け間接照明を組込み・・・やり過ぎか?少し煩いけれど間違いではなさそう。


【床の間・その3】
シンプルに円弧の壁一枚を。床から鉄骨柱が立つのは唐突なので、その足元を隠しつつも太く大きな柱の存在を活かしつつ。本当は更に様々を試したのだけれど、この3案をベースにデザインを試み具現した。

今なら綺麗な写真に残せるのだけれど、写真を残すのはプレゼンテーションでの事、実際には模型で提案をするので間違いも無い。南側の縁側越しの障子で濾した光、大きな広間を灯す為に天井に組込み和紙で覆った間接的な照明、仕上を想像してプリントした紙を張って製作した模型は、照明を当てると再現性は高かった。


ふと、参考事例を探していて思い出し見返していた写真達です。