2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

白井晟一

最も最近観に行ったのは2018年、東京出張の際にそれが渋谷だったので、少し足を伸ばして松濤にある美術館を訪ねた時になる。白井晟一さんの設計による建築だ。私が学生の時に既に古い建築でもあり、今も変わらず在る。先日はテレビの美術番組にて放送があっ…

本:エルクロッキー

ELcroquis、エルクロッキーはスペインの建築書籍で昔からお世話になっている。高価な本なので容易に手に出来ないけれど、出会った時は何時も大いに悩んで手にする。訪ねて来た何時もの本の行商が、良い本がありますとやってきた。4冊あって、一つが先に記し…

本:シュレーダー邸

絶版のこの本は、最初に手にし建築書籍の一冊だ。先日はいつもの本の行商が撮り直された新刊を手に訪ねて来た。購入はしなかったものの、写真をしげしげと見比べさせて頂いた。当時から「保存」されいたので変わりない様子がとても嬉しい。抽象画家のモンド…

珈琲

父親がサイホンで淹れてくれた珈琲が、その始まりだったと思う。珈琲好きというか、必需となって久しい。その事を書きだせばキリがない。普段は人に話す事は無い。間違って珈琲を出して頂いたクライアントの前で珈琲を少し話し始めた事がある。怖くて次から…

ロード。

昨年に最終回を迎えたテレビ番組を何年も楽しみにしていた。シリーズは3回に及び、百名山、二百名山、三百名山(301座)と日本の名山を南から北まで人力で踏破する冒険物語だった。この冒険家は田中陽希さん。プロのアドベンチャーレーサーだ。何やらトンデ…

ホッケ柱

少し前の事、「北の海 よみがえる絶景」という番組を観た。これは特別に興味深い映像だった。 先ずは写真を案内したい。「ホッケ」の雄姿だ。・・・開いた姿ばかりが思い浮かぶ魚だけれど、案外に俊敏で元気の良い魚だ。これは室蘭の水族館で撮影したもの。…

降雪記録は記しておこう。

先週は随分と思い切って雪を降らせてくれた。これだけの量は子供の頃なら歓喜したに違いない。今は除雪をしなければならない現実と除雪後の特に腰痛に参る。それが5日間に及んだ。ココは道路の除雪は素早いので幸いに違いないのだけれど、お隣さんの都合など…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・⑫

北海道の住宅、設計命題になる。厳しい環境に耐えるには気密・断熱の高性能化は欠かせない。技術的には極めて完成に近づいていると思う。高性能は数値化して判断の出来るもので、時にそれは利便が優先される。ただし、心地良い住空間は数値化が出来ない。心…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・⑪

勢いで、【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返って来たのだけれど、お気に入りの写真を更に幾つかを。この椅子は私もとても好み。実際、座らせて頂くと何時までもお邪魔させて頂ける。根が生えるとはコの事か。リビングからドマ越しにコート(中庭)を望む一…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・⑩

手を伸ばせば埃は叩けると思っていた。この窓は純粋に採光を目的にしていて、実はダイニングに座ると三角山が眺められる貴重な窓なのだけれど、まさか、この窓の視線があるとは。君はきっと右手の窓から飛び乗ったよね?そこから、どう戻るのだろう?再び飛…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・⑨

「ドマ」は区分けされた広い玄関やサンルーム等ではない。室内にあって、最も大きく長い空間を想定している。ドマを介して内と外を結ぶ。各スペースよりも遥かに大きく、まるで「外」。室内が床の仕上等の「質感」、空間の大きさの違う「スケール感」、更に…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・⑧

【DOMA/yamanote】の竣工引き渡しは10月30日だった。私が占有出来るのは工事期間の最後の一日、前日から当日夕方まで撮影をして過ごした。まる一日の陽のウツロイを眺めたく、幸運にも秋の空は晴れわたり、終日楽み過ごさせて頂いたのを今も覚えている。ドマ…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・⑦

10月後半、着工から4ヶ月が過ぎた頃、いよいよ竣工が見えて来た頃。「ドマ」は仕上がる。壁も珪藻土が塗られ、木部の塗装も終える。電気設備、機械設備、家具工事など仕上工事の真っ只中だ。緊張は最大の頃になると思う。クライアントに気に入って頂けるのか…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・⑥

補足写真を。 「ドマ」から三角山を望む。見えて安心。実際に見えるかは、実際に確認しなければ。 「ドマ」のメイン開口部は5.4m幅、とても大きい。こんな大きな窓を設けて良いのか?と思えてしまう。「ドマ」はまだ仕上がってはいないけれど、既に床暖房は…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・⑤

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を工事風景から振り返る。・・・思えば私は、現場写真はとても多く撮り残している。過半はパソコンの容量を消費するだけのデータなのだけれど、施工者とは違う記録でもあり稀に活躍する。現場写真は特に臨場感も緊張感もあるので…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・④

【DOMA/yamanote】の木工事は9月の間に進捗する。 上棟時の「ドマ」。敷地の長手方向、その中央を貫く。14m弱の距離があるので、実際、とても長い。9月半ば、外壁の構造用合板が張られ無事に囲われ始める。 10月になると窓が入り設備工事も進み、断熱材が用…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・③

7月半ばに基礎工事がはじまる。この現場の代理人は優れた方で、仕事は手早くいつも綺麗だ。 7月後半に入ってコンクリートの打設。「ドマ」の場所も明快に現れる。9月に上棟を迎える。一気に木組が立ち上がる。中央左の吹き抜けが「ドマ」の空間。「ドマ」の…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・②

ここに、吹き抜けの「ドマ」をつくろうと考えた。初めてクライアントに提案した図面から変わらずに、ココであった。縁側とか、サンルームではなく、室内空間の骨格でありプランの要となるスペースだった。主体的に取り入れたので、リビングと寝室×3部屋のよ…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」を振り返る・・・①

先頃、オーナーから届いた【DOMA/yamanote】の「ドマ」の今は鮮烈で、築10年を経た今の光景に驚いた・・・その写真はプライベートなものなので案内は出来ません。「ドマ」なる一つのスペースが骨格をなす、ある住宅の設計を振り返りたいと思ったのは改めて設…

【DOMA/yamanote】の「ドマ」

【DOMA/yamanote】には「ドマ」がある。「ドマ」はそもそも、冬でも室内に「外」を感じられる場所を室内に取り込もうと考えた末の答えだった。そのスペースを活かせないかと考える。ドマを南側に設けたなら大きな窓開口を備える。窓の断熱性能は外壁に比べる…

【DOMA/yamanote】知らせが届く。

今御時世でなければふらっと立ち寄らせて頂く【DOMA/yamanote】、ご無沙汰だ。届いた写真が設計者の想像を超えていて、それはとても嬉しい。【DOMA/yamanote】はドマのある住宅。 随分以前に撮った写真を眺めていて、つい、作ってしまった。この頃は「興味」…

本棚

年末の掃除では埃を払うだけで済ませてしまっていた。けれど、カウンター状にした本棚の上に様々が積まれいて・・・設計の際にはアレコレと物申すくせにと反省をする。割と時間を掛けてお正月から整理をした。棚二つ分は整理出来たと思う。本棚には、建築書…

明けましておめでとうございます。

昨年は11月直前のある朝に部屋に迷い込んだ、指2関節に満たない小さなイトトンボ。とても印象的な出会いだった。年を越そうか迷った末に迂闊にも羽化してしまったのだと思う。迂闊?活路を見出し挑戦したのかもしれない。外を見渡しても仲間の影は欠片も見…