2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

佛願寺 その② 本堂

このお寺には古く立派な本堂がある。訪ねた際は、覗かせて頂く。ここが健やかなら安心が出来る。今は会館があるので使用頻度は低く、いつも綺麗に保たれている。内陣に明かり灯してくれたので、手持ちのスナップ写真ではあるけれど、一枚を案内。ちなみに伝…

佛願寺 その①

故郷の津別町にあるお寺、【佛願寺】は3度の工事を経て今に至る。これは納骨堂竣工時の、雨の後の薄暮の夜景。もう一度、出会えるとは思えない光景だった。 ■1期工事(2002年竣工)会館、和室、事務所、厨房、庫裏等を建て替える。■2期工事(2005年竣工) …

オンネトー その④【計画の検証】

先に記した管理棟の建築(⇒過去記事へ)、図面はあるので、当時は何を考えて計画をしたのか?振り返る。遥か以前の設計検証は怖いけれど、良い機会に違いない。当初の敷地はこのような具合。以前の記事に載せた写真は図面左側から撮ったもの。人は図面右上か…

オンネトー その③【景観破壊】

これは2年前のオンネトーの夜。星夜をと思えば、月夜であった。風の無い晴れの星夜に訪ねたいのだけれど、自然はそう都合よく会わせてくれない。でも、月夜も悪くないどころか、とても綺麗。日が暮れると、ただ闇が訪れる。同じ北海道でも道央や道南は光害を…

オンネトー その②【湖畔の風景】

観光地としてのオンネトーは雌阿寒雄阿寒を望む岸から眺めるのが一般的だろう。紅葉の季節なら絶景を望める。或いは雄阿寒岳登山は今も変わらず人気のコースに違いない。それがキャンプ場となれば人里からは遠く売店もなく、家族で賑わうような場所でもない…

オンネトー その①【管理棟建築】

もう25年以上も前の事、道東は阿寒国立公園にある小さな湖、オンネトーのキャンプ場の管理棟施設の設計に携わった。計画し、実施図面を描いた。ただ、監理には携われずの心残りある建築で、あまり紹介をした事はない。図面にあれこれと記しているのに、不明…

【月見珈琲会】 皆既月食の夜。

雨か曇りの予報は当日、これ以上ない夜空であった。11月の寒空、月食に合わせ【月見珈琲会】を催す。河川敷を走ると、大きなレンズを構える方が在った。仕事帰りでせめて暗がりをと河川敷にきたらしい。構えれていたのは1000mmのレンズ。この世にそんなレ…

空間を科学する・・・【光明寺】のスケール感 その⑤

科学ではなく「考察」が正しい。空間は連続するけれど、全てを見通せるわけではない。シーンとシーンが繋がり空間を経験する。設計では図面やスケッチ、模型を使い「スケール感」を大切に空間を求めた。図案化をしたので、シーンを順に眺めてみたい。①「境内…

空間を科学する・・・【光明寺】の境内 その④

境内の空間を、⇒その①、⇒その②、⇒その③で解説を試みた。導かれた先の境内は?人の写っている写真はなかなか載せられないので、CGパースで案内。スケール感を抑えた佇まいが自慢の光明寺。全長70mの巨大な建築だけれど、人が大きく見える。境内とは言って…

空間を科学する・・・【光明寺】の境内 その③

ヴォリュームで眺めた考察その②を、もう少しリアルに眺める。設計時にパース製作用に作った3Dモデルがあるので、直ぐに再現できる。 交差点が直交していると勘違いしている時に認識する「境内空間」。 建築の効果を加えた実際の「境内空間」。我ながら、竣工…

空間を科学する・・・【光明寺】の境内 その②

空間の考察、その①に続いて立体的な解説をしてみたい。先ずは、簡素なモデルを使って説明を。国道からお寺の建築と境内を眺めると、じっくり観察すれば別として、車で移動するなら、この様なヴォリュームに捉えられると思う。この目線では、道路は直交してい…

空間を科学する・・・【光明寺】の境内 その①

音更で設計した光明寺、その敷地には特徴があった。一般的には利用されない特徴に違いないけれど、この設計では上手く利用する事である効果を引き出している。ギリシャの柱はエンタシスと言い、中央にむくりをつけ視覚的に中央が細く見えないよう配慮してい…

本堂。

今年は無事に御門徒様と一緒に報恩講を執り行ったとお聞きする。とても嬉しい報です。その際の内陣の風景が届いた。一年の中で最も綺麗に整えられるのが報恩講で良いのだろうか?先日訪ねた時とは違い、正に絢爛。このお寺の設計は、御本尊ありきで計画して…

光明寺を訪ねる。

自然光でこの光景を創れたのは設計冥利に尽きる。しかも曇天の日にも関わらず。光明寺は本堂、その内陣の一枚。本当に久しぶりに、ここに辿り着けた。 伝統的な本堂の内陣は柱、梁、欄間、建具等で仕切られた奥に、開口を持たず深淵の暗闇を作り、金箔の壁天…

光明寺を訪ねる。

少し前の事になるのだけれど、雪降る前にと訪ねたのは音更で設計をしたお寺、光明寺。住職にはお話は伺っていたし、写真も送って頂いていたものの、やはり自分の目で見ておきたい。本当に久しぶりの機会だった。本当は、写真を載せるなら晴天時のと思うのだ…