2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

空間の節度【 museo di castelvecchio 】 19.04.28追記。

カステルベッキオ美術館とは、イタリアの建築家カルロ・スカルパの設計による美術館で、イタリアはロミオとジュリエットの町、ベローナにある。私がロミオとジュリエットの町だと知ったのは後の事だったけれどね。学生時代、大学2年の頃、私はとても親しくさ…

本堂

本堂と言うのは、お寺にあっては特別な施設になると思う。御本尊の在る場所であり、その外観は一般に大屋根の伝統的な建築物で、正に”お寺”の象徴的な姿が想像出来る。宮大工を使い、太く大きな木材も使い、建築は非常に高価だ。その甲斐もあり、その存在は…

私にとって特別な一枚を公開してしまおう。

二日前、とうとう音更のお寺は本堂に阿弥陀様をお迎え出来た。夜に訪ねた人は漏れなくこの光景を目の当たりに出来る。これからは毎日、何時もの日常として、こう在る。

【光明寺】納骨堂の阿弥陀様。

このお寺には二体の阿弥陀様像がある。一体は開基時からの御本尊、本堂に座られるのが来週だ。須弥壇、空殿、後門柱などの設置工事が予定されており、そうして初めて場所が出来上がる。日に日に緊張が高まる。阿弥陀様の居ないとお寺になりきれない不思議。…

【 間取り・・・プランを科学する。】 設計考察 ⑧ 【MoAi in ny】

【MoAi n ny】は帯広で設計した究極の二世帯住宅。30坪に満たない面積で二世帯を実現した稀有な事例。再現は考える事も出来ない特別な住宅設計だった。 夜景外観。薄く長い建築。 室内は2階のリビング・ダイニングをキッチンから望む。敷地条件、予算制約か…

【 間取り・・・プランを科学する。】 設計考察 ⑦ 【DOMA/yamanote】

【DOMA/yamanote】は「きらりと光る建築賞」を受賞した。極普通の住宅として、或いは普遍的応用力のあるプランに挑戦した住宅だ。設計当時は御夫婦お二人の住まい。将来は子供が望まれ、親との同居も視野に入れた設計が求められた。正直、厳しい設計だった。…

【 間取り・・・プランを科学する。】 設計考察 ⑥ 【Bookshelf】

【Bookshelf】これは転機となる住宅設計だった。 前事務所所属時代にネットコンペで優勝し、実現する。極めて特殊な二世帯住宅の事例となるのだと思う。秋の頃の、外観全景。丁度良い敷地、恵まれている。 その内観、ドマの眺め。先には薪ストーブが在る。け…

【 間取り・・・プランを科学する。】 設計考察 ⑤ 【DOMA/道南の家】

自分の設計の中で、特にシンプルな一例を上げる。御夫婦の「終の棲家」として設計した【DOMA/道南の家】。ゲストルームや仏間兼用の和室が在るものの、今年築10年を迎えるこの住宅は、要望諸室は最小に近く、後に変遷する事は想定せず、終のものとして設計…

【 間取り・・・プランを科学する。】 設計考察 ④ 更に高次へ。

今回の設計考察で製作した図版、その考察を更に大きな方へ展開してみると、これは余談。例えば分譲マンションの様な集合住宅を考える。図版は平面にしているものの、階は複数になる事もある。マンションを模してみるとこの具合。『ホール中心型』の戸建て住…

【 間取り・・・プランを科学する。】 設計考察 ③ 光明寺の庫裡

具体的な一例として、今取り組んでいるお寺の庫裡は、私なりに良い解答を得られたと思う。二世帯住宅となる庫裡を事例にして。その前に、二世帯住宅のもう一つ大きな問題は、それが親子関係に在る場合、親世帯は何れ空き、一世帯住宅になる事から免れない事…

【 間取り・・・プランを科学する。】 設計考察 ② 二世帯住宅

住宅には二世帯住宅というものがある。一般には親子二世帯が同居する一つの住宅。住宅が二つ組み合わさると途端に難解になる。部屋数は多くなり、組み合わせは複雑になる。『ホール中心型』形式を使い、ホールを大きくし、各部屋を数珠繋ぎにプランをする事…

【 間取り・・・プランを科学する。】 設計考察 ①

間取り・・・プランは科学出来る。と、思う。実は、どうプランするかのマニュアルは無い。多くは、妙見真似、経験、感に頼るのかも。設計する人によって、方法は様々になると思う。その方法は個人的なもので方法論は明記出来ない。それほどに人の生活は様々…

【光明寺】納骨堂

お彼岸の頃に納骨壇の引越しが行われた。仏具廻りの工事は遅れていたものの、この時期に合わせて納骨堂の阿弥陀様が何とか、間に合う。滑り込んだ具合だ。永代法要は今年、見送られたものの、この日は2年ぶりの事、訪ね見せて頂いた。昨年は工事開始時、建…

自分の設計した空間を、実際に使う。

音更のお寺は、二週間後にいよいよ仏様が座られる。苦心の内陣の設え、昨日届いた仏具工事業者からの報、「これでどうですか!!」という気迫が感じられた。とある要のフレームは、これまで何度も描き直しては検討をしていたもので、それが最後の製作図のも…

Site survey

敷地を調査した。survey・・・宮脇壇さんの本で読んだサーベイだ。既に過去の人とも思われるかもしれない宮脇さんではあるけれど、学生時代より著書は親しんでもいて、とても学ばせて頂いた。私なりの調査となるのだけれど、何れにしても、敷地を訪ねるのは…