【光明寺】

エントランス。

10月末に訪ねた際の写真を見返して見つけた一枚は、カメラを持って行ったのにまるで撮らずだったもののエントランスだけは納めていた光明寺。事前にお訪ねするとは伝えていたのだけれど、けれど、いつも凛としたこのような光景に違いない。人を迎える心配り…

道東にて。

故郷の道東に暫くぶりに帰省したのは先月の10月末の事、片道300kmの距離を実感しつつ、道中の殆どが雨であったとしても出会う景色は心象を写すよう。心残りは満天の星空に出会えていない事だろうか。設計した建築は少なくなく、今はどうしているかを確かめ…

お内陣の荘厳。

音更のお寺、【 光明寺 】より写真が届いた。明日からは『報恩講』、荘厳(しょうごん)を済ませた本日のお内陣のお姿。コロナ禍が無ければ竣工後も『報恩講』を覗きに行っていたのではと思う。行けずとも、こうして写真の便りが届くのはとても嬉しい。年に…

建築模型 その①

とある後輩がアトリエに遊びに来た先日、何か偉そうに話しては最低限の”刺激”にならなくてはと考え、「建築模型」を披露する。製作した模型は手元に残るものもあれば去るものもある。音更で設計したお寺の模型は4つが手元に残っている。設計において模型で…

ド根性きんぎょ草

音更のお寺、『光明寺』の住職より頼りがあったのはしばらく前の事、この写真はとてもお気に入りです。どこからか舞い降りた種がアスファルトの目地で育った「きんぎょ草」らしい。逞しいと言うか、根性ある一凛。まさか、建築が花一凛の背景に出来るとは思…

W杯観戦記?

初めて観戦したのはイタリアのW杯、学生時代だった。製図室に住んでいた私は寝る為に部屋に戻りテレビを付けると、サンシーロスタジアムは発煙筒で白く煙り、地響きのような『歓声』が響き私の部屋を満たしてしまう。サッカーとはこのことか!と始めて知り、…

空間を科学する・・・【光明寺】のスケール感 その⑤

科学ではなく「考察」が正しい。空間は連続するけれど、全てを見通せるわけではない。シーンとシーンが繋がり空間を経験する。設計では図面やスケッチ、模型を使い「スケール感」を大切に空間を求めた。図案化をしたので、シーンを順に眺めてみたい。①「境内…

空間を科学する・・・【光明寺】の境内 その④

境内の空間を、⇒その①、⇒その②、⇒その③で解説を試みた。導かれた先の境内は?人の写っている写真はなかなか載せられないので、CGパースで案内。スケール感を抑えた佇まいが自慢の光明寺。全長70mの巨大な建築だけれど、人が大きく見える。境内とは言って…

空間を科学する・・・【光明寺】の境内 その③

ヴォリュームで眺めた考察その②を、もう少しリアルに眺める。設計時にパース製作用に作った3Dモデルがあるので、直ぐに再現できる。 交差点が直交していると勘違いしている時に認識する「境内空間」。 建築の効果を加えた実際の「境内空間」。我ながら、竣工…

空間を科学する・・・【光明寺】の境内 その②

空間の考察、その①に続いて立体的な解説をしてみたい。先ずは、簡素なモデルを使って説明を。国道からお寺の建築と境内を眺めると、じっくり観察すれば別として、車で移動するなら、この様なヴォリュームに捉えられると思う。この目線では、道路は直交してい…

空間を科学する・・・【光明寺】の境内 その①

音更で設計した光明寺、その敷地には特徴があった。一般的には利用されない特徴に違いないけれど、この設計では上手く利用する事である効果を引き出している。ギリシャの柱はエンタシスと言い、中央にむくりをつけ視覚的に中央が細く見えないよう配慮してい…

本堂。

今年は無事に御門徒様と一緒に報恩講を執り行ったとお聞きする。とても嬉しい報です。その際の内陣の風景が届いた。一年の中で最も綺麗に整えられるのが報恩講で良いのだろうか?先日訪ねた時とは違い、正に絢爛。このお寺の設計は、御本尊ありきで計画して…

光明寺を訪ねる。

自然光でこの光景を創れたのは設計冥利に尽きる。しかも曇天の日にも関わらず。光明寺は本堂、その内陣の一枚。本当に久しぶりに、ここに辿り着けた。 伝統的な本堂の内陣は柱、梁、欄間、建具等で仕切られた奥に、開口を持たず深淵の暗闇を作り、金箔の壁天…

光明寺を訪ねる。

少し前の事になるのだけれど、雪降る前にと訪ねたのは音更で設計をしたお寺、光明寺。住職にはお話は伺っていたし、写真も送って頂いていたものの、やはり自分の目で見ておきたい。本当に久しぶりの機会だった。本当は、写真を載せるなら晴天時のと思うのだ…

秋分

西側採光は興味深い。日没まで熱を伝える方位なので基本は塞ぐのが良い。ただし、朝陽とは違って起きている時間に不思議な光が届く。どう使うかを考えるのは実に楽しく、許される唯一の方位が西方だ。不思議?遮るものがなければ水平の光が室内に入り込む。…

ネコ 【光明寺】

「おやおや、ココかい?」・・・と言う具合だろうか?突然の事で、馴染まない気配はあり不安そうではあるけれど、どうか居座って欲しい。ダルマさんが転んだの舞台となる、お寺のエントランスホールに置かれた大きな置時計、その横の隙間だ。正直を言えば、…

ダルマさんが転んだ! 【光明寺】

お寺のエントランスホールには寄贈頂いた古く大きな置時計が在る。時計の左側のスリット窓は光を左側の壁に映えるので、玄関を入ると壁に光がある。真正面から眺めると床から天井までのスリット窓、普段は光を感じるだけの存在。ここの壁に時計が置かれた。…

お寺の、ある法要の姿 【光明寺】

お寺の設計では数多くのシミュレーションをした。通常行事においては最大規模の報恩講をどう切り抜けるか?小さな法要はどう使うか?様々を考えた。1年を通じて全ての行事に参加をさせて頂き観察する事を許して頂き、檀家様の皆様がぶしつけな私の問いにも丁…

回遊動線【光明寺】

先に書いた動線のお話、プランの一部分を切り取って案内した図案を比較しようとGIFアニメーションにしてみた。つまり、パラパラ漫画。徐々に収斂するメタモルフォーゼが見て取れるかと思えば、想像以上にバラッバラであった。箱を決めて間仕切りの調整のみと…

コンパクトな動線 【光明寺】

音更で設計をしたお寺の住職と、先日は他愛のない会話をした際に改めて『動線の短さ』を話されていた。動線の要はエントランスホール、勝手の良さをどう作り上げるか?設計の際は一緒に相当な苦労をした我々の成果 !が今在る。お寺のエントランスホール。訪…

『報恩講』の報が届く。【編集中】

音更はお寺の住職より写真が届いた。さりげなく撮られた様にお聞きしたものの、上下左右傾き含めとても綺麗に撮られていて、それが恐らくは報恩講を終えた後の本堂は内陣の姿、とても素敵だった。お寺には主たる空間となる『本堂』がある。本堂は人の集う「…

一年点検

建築は引き渡し後の一年目に「一年点検」を行う。四季を通じ寒暖を経験し、乾燥したり湿潤になるなどして建物は動き、落ち着き始める。例えば枠が動き歪めば引戸が渋くなったりする。壁の隅に隙間が空く事もあるし、機器類に不具合が出ているかもしれない。…

写真の整理つかず。

【光明寺】は2年半を費やし今年竣工した音更のお寺。建築の竣工と佛具工事の終わりが異なった事もあり、竣工写真と考えていたものがもの凄い量になってしまった。加えて2年半の間に現場で数多くの写真を残しても居て、撮影期日以外にまだ整理がついていない…

報告。

。 これは帯広の住宅『 MoAi in ny 』の一枚。先日は音更のお寺、報恩講の後の忙しい最中ではあったのですが、報告を兼ねて案内をさせて頂いた。お寺の設計を前に、この住宅を案内させて頂いていたので報告をしたかった。その後におおよそ800㎡規模の建築を…

機能試験は合否判定。

先週は、十勝で設計をしたお寺の報恩講であった。報恩講は検索頂くと宜しい。お寺にとって最大の年中行事は特別の機会になる。設計では、この最大の行事を果たせるかどうかが最大の焦点でもあった。新築して初めての機会、これが機能試験であり、合否判定の…

冬間近の夕暮。

2年前の秋に三日月を眺めた十勝のとある場所を先日も立ち止まり、眺めた。すっかり見覚えた平地の広がりと遠くに聳える山脈のある風景。その夕暮れはとても印象的だ。暮れると真っ暗になる、その直前の出来事。日高山脈の見せる風景のスケールは圧倒的だ。ト…

お盆を終えた日の夕暮れ、鈍く輝く。

「鈍く輝いている。」と住職から写真が届いた。写真を使わせて頂く。 ” 鈍く ” という表現を実現するのは非常に難しい。これは ” 金 ” の最も得意とする輝き。けれど、その金を輝かせるには ” 陰影 " が必要になる。陰を帯びる空間の中の僅かな ” 光 ” を金…

初めてのお盆。

なかなか竣工写真を整えられずに居るのだけれど、先日落成法要が行われたお寺、その住職から写真が届いた。お盆の様もお伝え頂く。「参拝に来られた皆様、笑顔でお参りされています」と。とても嬉しい。諸室の配置、動線、一体的な空間の在り様、これまで一…

頂いた写真。

カメラ構えてウロウロしたのは一大法要の翌日、案外にお寺の方々は日常なのか、大役を果たし落ち着かれたからか、ほら!と写真を見せて頂いた。これが坊守の撮った一枚。無理を言って頂いた。法要前夜、全ての準備を終えた後に外に出て眺めたらしい。とても印象…

期待していたシーン。

3週間も前の事になる。携わったお寺の落成法要が営まれた。その翌日、内陣は花も飾られ綺麗だろうと夜まで残り写真を撮った。まだ、RAW現像に手を付けられず。漸く緊張から解放されたか的確に集中が出来ずに妙に慎重だったり、空が暗くなる前の貴重な時間を…