エントランス。

10月末に訪ねた際の写真を見返して見つけた一枚は、カメラを持って行ったのにまるで撮らずだったもののエントランスだけは納めていた光明寺。事前にお訪ねするとは伝えていたのだけれど、けれど、いつも凛としたこのような光景に違いない。人を迎える心配りは見習わなければ。

壁は、今は探すのも難しい左官職人の仕事でモルタルの上リシン吹付というシンプルな仕上だ。床も同じく左官仕事で墨を混ぜた。床は一般的にならタイル、お金があれば石?ココでは職人の仕事にコストを掛けた。

館名板は住職自ら近所の銘木店を訪ね見つけた銘木に名を刻んでいる。左手に見える喚鐘は以前のお寺で使われていたもの。

現わしの柱が何本かあるのだけれど、屋根庇の下にあるものの、そろそろ塗装をしたい。来春あたりは私も参加して塗装会を提案してみようかな。


左官
モルタルという何処でも手に入る材料を使う素朴な仕上は好きだ。お寺では下地、仕上と2層の上にリシンを吹いている。リシン描き落としまでは難しいのだけれど、屋外で長く耐える仕上だと思う。実際、古い家屋はこの仕上が多く、モルタル層をキッチリ仕上げた壁は経年に耐え長く美観を保つ。安価で安易な薄塗壁は剥がれ落ちるけれど、ヒビはそこそこ出るだろうけれど、剥がれ落ちる事のない確かな下地は魅力的で、塗装の様にメンテナンスを要する事はなく、風合いが生まれる。思いの外白く今もあった。