【Booksheelf】焚火会。


先週末、築16年を迎える【Bookshelf】にて焚火会のお誘いあり。楽しい一夜でした!

秋深まり寒くなった頃にお呼ばれする「焚火会」は既に恒例行事、今年も焼き鳥を差して持ち込みました。人数を聞いて鶏もも3枚分を刺したのだけれど、少し多かったか?来年は何か考えよう・・・タイヤキ?了解しました。

2階建てながら低く押さえた片流れの屋根が美しい【Bookshelf】は焚火を撮っても庇が写真に納まる。スケール感を整える上での要となる高さは、庭先で繰り広げるBBQスペースが当然の様に心地良い。この屋根は常識的な高さなら2mは高い位置となり、そうなれば建物は巨大で圧迫感を与える存在で写真には「壁」しか写らないだろう。興味があれば試して頂けると宜しい。庭と相まう心地良い外部空間が「焚火会」の舞台となっている。

この屋根は現しの垂木としている。腐心の末に辿り着いたデザインは些細ながら防水への対策を簡素に備えていて健全。今春に外部のメンテナンスがなされ際に垂木は塗装された。塗装職人には、ちょっと酷な作業だったに違いない。軒裏塗装と聞いてきた職にが、コレヲ塗ルノデスカ!?と言っていたらしい。通常は軒裏とは平坦な面なのだけれど・・・垂木があり、その両面の塗面積は遥かに広く、その垂木は外壁に刺さるので精度を求める細かな作業・・・お疲れ様でした!建設時もメンテナンス時も積算に出難く安価に出来る仕様ながら、現場では職人に挑む仕上です。コレだけは間違いなくナイショにしておきたい。そして、15年後にも同じ言葉を聞くのかもしれない。

ボケた背景にも拘らず、軒の綺麗な様が写る。これが庭での恒例行事を心地良くする秘訣です。



建築は設計したとして、引き渡し直後には既に私の手元を離れ、それが16年ともなれば間違いなくクライアントの世界へ移り広がる。こうして無事を伝えて下さる機会はとても貴重、施工者としてアフターまで負う状況とも少し異なり、知った空間にも関わらず新鮮な気持ちを覚える。任せる以外の事が設計者には出来ない。無事である事を知る機会は心から楽しい。