【光明寺】

建築写真

建築写真は技術が要る。基本はカメラがあれば誰でも撮れるのだけれど、技術が要る。フィルムカメラでの撮影ではスライドフィルムが使われる。ネガではなくそのままを撮るスライドは特に難しく、それこそピンポイントで合わせる必要がある故に特別な一枚が撮…

【光明寺】国道から近寄る。

軒先に沿って視線を移動すると境内に引き込まれてゆく。この軒先は奥へ行く程に境内に迫り低くなり、最後は飛べば軒先に触る事の出来る高さ2.4m。境内の奥には車庫があり、これが境内の領域を守る壁の役割を担っている。ガレージなのでその先は見通す事が出…

【光明寺】交差点から眺め、近寄る。

交差点から眺めると、ちらりと見える三角屋根の白い建物。角の建物を挟んで右手にも伸びている。決して恵まれた敷地条件ではないけれど、低く長く伸びる建築の存在は感じられるはず。この交差点、国道に直行する道が十数度、敷地側へ傾いているので、この角…

【光明寺】国道からの眺め。

車の通りの無いのを見計らっての一枚、国道から境内を正面に眺める。境内は基本的に駐車場なのだけれど、まとまった空間がある。空間は壁や床、天井で囲まれた内側の「空」の間。外部においては、大地や建物に囲まれた「空」の間になるだろうか。設計では特…

【光明寺】『一体、何だろう?』

外構工事はほぼ終了。これはその前、まだ工事ゲートもあるのだけれど写真を撮った。手前は帯広へと続く国道、交通量は多くシャッターチャンスはなかなかない。でも、案外と気に入った写真が撮れた。人が在ると建物の大きさが良く分かる。私の設計したお寺は…

【光明寺】外構工事終盤

今年の冬は雪が少ないにも関わらず遠慮なく寒かった十勝地方、地中深くまで凍結が進んだらしく、外構工事はGWまで十分に待ってから行われた。写真は先週のもの。アスファルト舗装を終え、ラインが引かれている。工事は終盤。全長は60mを超える、長い建築の…

十勝での夕暮

2年ほど前に月を撮った場所で、昨日は太陽を撮ってみた。やはり、十勝から眺める大雪山系の山の高さは雄大で、一目見ただけで自分が何処に居るのかを思い知る。来週には外構工事を含め残工事が一段落する音更のお寺の現場、晴れ渡る中での眺めは気持ちが良か…

連休。

新調したカメラに古い望遠レンズを取り付けられる事が判明し、抱えて水源地を訪ねる。野鳥には全く興味がない事は隠せないのだけれど、森を歩けば声が聞こえる。少し前に聞いた声よりも、今日は違う声色が増えていた。ホーホケッキョも多数。声は大きいのに…

空間の節度【 museo di castelvecchio 】 19.04.28追記。

カステルベッキオ美術館とは、イタリアの建築家カルロ・スカルパの設計による美術館で、イタリアはロミオとジュリエットの町、ベローナにある。私がロミオとジュリエットの町だと知ったのは後の事だったけれどね。学生時代、大学2年の頃、私はとても親しくさ…

本堂

本堂と言うのは、お寺にあっては特別な施設になると思う。御本尊の在る場所であり、その外観は一般に大屋根の伝統的な建築物で、正に”お寺”の象徴的な姿が想像出来る。宮大工を使い、太く大きな木材も使い、建築は非常に高価だ。その甲斐もあり、その存在は…

私にとって特別な一枚を公開してしまおう。

二日前、とうとう音更のお寺は本堂に阿弥陀様をお迎え出来た。夜に訪ねた人は漏れなくこの光景を目の当たりに出来る。これからは毎日、何時もの日常として、こう在る。

【光明寺】納骨堂の阿弥陀様。

このお寺には二体の阿弥陀様像がある。一体は開基時からの御本尊、本堂に座られるのが来週だ。須弥壇、空殿、後門柱などの設置工事が予定されており、そうして初めて場所が出来上がる。日に日に緊張が高まる。阿弥陀様の居ないとお寺になりきれない不思議。…

【 間取り・・・プランを科学する。】 設計考察 ③ 光明寺の庫裡

具体的な一例として、今取り組んでいるお寺の庫裡は、私なりに良い解答を得られたと思う。二世帯住宅となる庫裡を事例にして。その前に、二世帯住宅のもう一つ大きな問題は、それが親子関係に在る場合、親世帯は何れ空き、一世帯住宅になる事から免れない事…

【光明寺】納骨堂

お彼岸の頃に納骨壇の引越しが行われた。仏具廻りの工事は遅れていたものの、この時期に合わせて納骨堂の阿弥陀様が何とか、間に合う。滑り込んだ具合だ。永代法要は今年、見送られたものの、この日は2年ぶりの事、訪ね見せて頂いた。昨年は工事開始時、建…

自分の設計した空間を、実際に使う。

音更のお寺は、二週間後にいよいよ仏様が座られる。苦心の内陣の設え、昨日届いた仏具工事業者からの報、「これでどうですか!!」という気迫が感じられた。とある要のフレームは、これまで何度も描き直しては検討をしていたもので、それが最後の製作図のも…

十勝の風景。

北からアプローチすると、こんな風景があり、この道の先に、音更のお寺はある。寄れば実際は賑やかな郊外型街並みに呑み込まれては居るのだけれどね。車でなら目的地まで、止めるのは面倒になってしまうけれど、思い切って止め、カメラを構える勇気があれば…

やっと開放される。

二年以上携わっていたお寺、まだ終わってはいないけれど、一応の引渡しを済ませ、考えるべきは限定的となっていて、とうとう壁一面に貼っていた巨大な図面を剥がしたと、先日、書いた。その後に、山場だったのが確定申告であった。期限が切られているし、こ…

紙?

建築で「紙」を使う事はあるものの、今は稀だ。壁紙を含めるなら多数かもしれないけれど、紙!となれば、そうそうは無い。過去には一度、『和紙』を選んで購入してきて、建具にしたことはあった。紙選びは楽しかった。建具の表具なら『新鳥の子紙』を選ぶ事…

光明寺設計物語【2015.05.17】はじめまして。

初めて訪ねたのが今から4年程前の春の頃であった。既に古く年季を重ねたお寺に出会う。場所は音更町。お寺の建替えを考えているとの事で相談を受けた。本堂を残すか、残せるのか、建築全てを建替えるか、まだ事業規模を思案されている頃の事だろうか。設計で…

「光明寺設計物語」を書き出したい。

まもなく、実働2年を超えて取組んでいたお寺の設計、建築は既に引渡ししたものの仏具工事の最中であり、外構工事はこの春、未だ気が抜けない。特に本堂に阿弥陀様が納まるまでは建築に心が入らないように感じている。気が繋がっている内に、設計の過程を記し…

椅子

ヤコブセンのセブンチェアは定番とも言える名作。初めて座った時に「なるほど」と実感させられた。今はリプロダクト製品も数多く手頃でもある。クライアントに提案したところ、あれこれ試され、本物とリプロダクト製品を一先ず購入されていた。私自身、双方…

完了検査、引渡し

先週は水曜日に完了検査を受けた、光明寺の設計。かなり苦戦をした確認申請であったこの設計も、ようやく完了検査を受けるに至った。4号建築を4棟揃え一体的な建築となるよう取組み、準防火地域での大規模な建築において法的制限を限定的とした設計だ。その…

【 光明寺/Komyo-ji Temple 】

【 光明寺/Komyo-ji Temple 】 2019年竣工/Completed in 2019 十勝/Tokachi Hokkaido 寺院/Temple 木造2階建/Wooden architecture 2 stories 765㎡■blog記事 【光明寺①】 【光明寺②】 【光明寺 設計物語】 外観全景/whole building from the south 外…