紙?

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建築で「紙」を使う事はあるものの、今は稀だ。
壁紙を含めるなら多数かもしれないけれど、
紙!となれば、そうそうは無い。
過去には一度、『和紙』を選んで購入してきて、
建具にしたことはあった。紙選びは楽しかった。

建具の表具なら『新鳥の子紙』を選ぶ事はある。
今はそもそも、和の室を設える事が稀だろう。
それが障子となれば、実は紙は選べない。
破れてしまうし。

古い映画なら、和紙を米糊で貼るシーンもある。
今は・・・北海道では聞く事のない習慣だろうか。
では何の使いのか?
ワーロン紙だろう。
これはとても都合が良い。紙では無く樹脂版だ。
和紙をアクリル樹脂で包んだ板になる。
指を舐め突き、穴を開ける事は出来ないけれど。
樹脂版なので、破れず割れる事になる素材だ。
強度、メンテナンス含め実に重宝をする。

光明寺】の仏具工事、内陣のある部分に用いる。
厚みのあるものを選定しなければならず、
製品種類は多いものの、使えるものがなかなか
見つからないと、仏具施工者から連絡があり、
自然光で透かし、人工照明の下で透かして眺め、
一つに絞った・・・これしか無かった。
取り寄せて確認する事になった。

印象を決めるだろう一つの材料選び、即答が
出来なくなっている。手元横にサンプルを置き、
朝に昼に夜に眺めを繰り返し、思い出しては
更に眺め、果たして。