とうとう剥がす。

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昨年、セミの幼生を見つけ連れ帰り羽化を観察した。
その頃には既に、アトリエの壁一面に貼られていた。
光明寺、建築が始まった頃からだと記憶している。
写真は、その時に迎えた朝の朝陽に映える壁の図面。
たしか。

建築工事そのものは終え、既に引渡しも終えていて、
2世帯の内一世帯は庫裡での生活が始まっている。

図面は平面図。1/20、1/30、1/50スケールの2種を貼る。
大きいから座っていても良く見え、ぼーっと眺め過ごした。
剥がすと、何も無くなってしまって、とても寂しい。
でも、図面がそのうちに模様か何かの様に馴染んでしまい、
気にしなければ気にならなくなったのは、
嘗て私のアトリエに居たモアイに通じるのかもしれない。
剥がしてしまえば、何も無い壁もそのうちに馴染む、
のかもしれない。

何か、何もしていない様な気がして不安になってしまう。