珈琲

父親がサイホンで淹れてくれた珈琲が、その始まりだったと思う。
珈琲好きというか、必需となって久しい。その事を書きだせばキリがない。普段は人に話す事は無い。間違って珈琲を出して頂いたクライアントの前で珈琲を少し話し始めた事がある。怖くて次からはお出しできないと言われた時には参った。心遣いの方が上回ります。珈琲好きは趣味で勝手な私の趣向に過ぎません。

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昨年末の貴重な体験は、知人に誘われた焙煎体験だった。250gの生豆、煎れば200gとなる小さな窯だった。豆屋の5kg、10kgの窯と同じ装備のコンパクトな窯を使う機会は興味深い。本来は様々調整が出来るハズだけれど、教えられるままで煎る。

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これは生豆。煎られる前は種らしい。眺めるとわかる様に割れた豆や変色、過ぎたる小粒等が混じる。粒状が整えば煎りムラを防ぐ事が出来る。混じる不純が多ければ味に響く。ピッキングをどこまでするか?弾くべきの一線は任される。

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煎る。これはガス窯、冷えた豆を窯に投入すれば窯内の温度は下がる。じわじわと温度が上がり始め、豆はやがて弾ける。一ハゼ、二ハゼが珈琲豆にはある。珈琲のローストには色味判断でハイローストやフルシティローストなど焙煎深さを別けるのだけれど、その判断は爆ぜる音を聞き分ける事が欠かせない。二ハゼでハイロースト、追えて少し煎ってフルシティーロースト等々。

ココ!と決めて窯出しをする。熱を帯びた豆は放っておけば煎りが進むので撹拌して冷ます。

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チャフといい。薄皮などの味を邪魔する不純物を振るって飛ばす。

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この日は体験者4名で3種を煎る。それぞれを3等分して頂き、皆で楽しませて頂いた。

美味しい?さて、どうだろうか。少なくとも十分に楽しませて頂いた。ハイローストのエチオピア・グジ、シティローストのガテマラ、フルシティーローストのインドネシア・ジャワ・ロブスタ。

実は自分で煎った事もあり、その難易度の高さは知る。もしも購入した豆なら文句を付けられるので、そっちの方がいいよ。ただ、自分達で行ったと思えば愛おしく極めて美味しい。

興味のある方はお知らせ頂ければ焙煎体験をさせて頂ける方を紹介します。