Compact house 考 リビングで大の字になれる家を考える ㉙ 朝陽入る。

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■朝陽の入る室内、全景。
日の出は毎日の事ながら、眺めるとあまりに劇的で驚かされる。私の場合、夜更かしして見るのだけれど。陽の長い今時期は日の出は早く、日常の生活で出会うのは稀かもしれないけれど、今時期な室内の南側の壁面を洗う様に差し入るシーンが期待できる。西日も同じ。

竣工写真を撮る際、二日に渡るようにし、出来るだけ朝陽をと思うのだけれど・・・なかなか撮れない。幾人か、オーナーから写真を頂いた事があるのだけれど、実に面白い。


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■朝陽入る室内、キッチンから眺める。
3Dソフトを切り替えたので、どの程度の表現が出来るのか?どの程度の手間が掛かるのか?どの程度の時間を要するのか?の検証も含め、パースを数多く制作した。まるでデジタル・モデルハウスの様相だ。

案内しているパース、通常はここまでは製作しない。パースが目的ならいざ知らず、特に光の再現を考えるなら「模型」制作に時間を使う。パースはどれほど綺麗に出来ても再現の確証は薄く、模型で得る確証は現実に近い。ではあるけれど、今は3Dモデルは設計ツールでもあり、プレゼンテーションのツールでもあるので、いつもこの完成度で提供出来たらなと思う。

私の設計では模型もパースも作る。クライアントには出来るだけ正しく建築を理解頂きたくプレゼンテーションをする。当然ながらそれらは設計検証ツールでもあり、設計当初から作り始める。目的は良い建築を得る事、その理解のために今回制作したパースの完成度を提供したい。楽しみにして下さい。


・・・朝陽や夕陽は低く届き、室内10mくらいは平気で差し伸びてくる。リビングで転寝していてこの光景に出会なら、驚いて飛び起きるに違いない。本当に驚くのは毎日の当たり前の出来事だという事にだろうと思う。


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