豊平川の風景とヒバリ。

豊平川で読書すること数回、突如上空が騒がしくなる事は数えきれず。見上げると鳥が大騒ぎをしている。ピーちくパーちくと鳴き叫び、溺れているかのようにジタバタ激しく羽ばたく。ホバリングしようとして遅々と進んでしまうような飛翔、一頻り騒ぎ終えると急降下し、草地に隠れてしまう。これがあちこちで起こる・・・先日の記事に記した。



この日は、とうとう豊平川で300mmの望遠レンズを構えた。古くて暗いレンズだけれど。先日見失った草地を見通せる場所で読書、騒ぎを聞けばカメラを構える。居る事を知って眺めると、50mくらいは上昇しているものもいた。300mくらい離れていても届く騒々しさ。直上で騒ぎを聞き、降下した草地を狙って撮ったのがこの数枚。はじめてその姿を捉えた。先日出会ったのと同じ個体かもしれない。



行動から対象を探すのは困難になるけれど、写真があれば検索は容易だ。河川敷にはそれなりに人は居るものの、誰もこの鳥に興味を示してはいないように見え、マイナーな鳥なのだろうと思えば実は、これが『ヒバリ』らしい。おそらく間違いない。



私の見たヒバリの行動は縄張り示す行為らしい。この騒々しさは昔から人の興味をひいたらしく、幾つか逸話が出て来た。縄張りを守る行為は、要は彼等の恋の季節に違いない。写真の彼は、自分の騒ぎを見てくれた?どう?と自慢げに周囲の視線を気にしているように見える。きっと、草葉の陰には異性が居る。あの高音交じりの騒ぎ方は素敵!とか、勢いよく羽ばたくのに前に進まないジタバタ感は最高!などと慕うものがあるに違いない。

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鳩程の大きさだと思う。
騒ぎ終えて澄まして周囲伺う。

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トサカが寝ているけれど、ヒバリに違いない。

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周囲の確認を終えると飛び立った。

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上空で。
野鳥は、撮影を試みると直ぐに高価な望遠レンズが欲しくなるのでとても危険だ。



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もう一種、河川敷で出会う。半径5mに近寄せてくれないけれど、その外でなら自由に写真を撮らせてくれた。この鳥の名は未だ知らない。

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彼等の去った跡を観察すると、鋭利なもので地面を穿った後が点在していた。若葉を食べている可能性もあるけれど、栄養価の高い実や種ならと思う。捕食はおそらく地中の虫に違いない。匂なのか音なのか、じっと地表を眺めているので目で判断をしているのかもしれない。何れにしても、人の目には何もわからない。


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群れで下向いて地面を掘っている様子は何だか、潮干狩りみたい?


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少し陰り見上げると厚い雲が陽を隠していた。


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もともと雪解け水で水量が多い上に、雨が降るとさらに嵩を増す豊平川

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ここ1週間か10日程で随分と緑が増えたように思う。

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幌平橋を望む。