『札幌祭り』は先週の事、初夏の風物詩であり、これ以降は本格的な夏を迎える事になる。私のアトリエは山鼻地区にあり、ここは神輿が渡る。
提灯を沢山備えた神輿、その提灯はスポンサー様の名が記されており、御渡りは基本、スポンサーを巡るという、実に現実的な様子だ。それが街中アチコチでもあり順路は複雑で細い道にも出入りする。
アトリエに居ると朝から「ピーヒャラ」が何処からか聞こえてくる。建物の影から通りに出ると音は通り、それが遠くであったり近くであったりと忙しく、午後には聞こえない程遠くになるのだけれど、午前中はとっても落ち着かない。
あのピーヒャラは人の心を惑わせる力があるに違いない。
そわそわ仕事が手につかず、今は何処かな?と窓から、屋上から探してしまったりする。どうせ未だだ!なんて思っていると通り過ぎてしまった事もあるので尚の事・・・とうとう外に出て眺めてしまった時の、今年の一枚。
提灯の一つが知人の会社で、見たよ!と後で一言連絡した。
神輿は隠しきれないトラクター感はあるものの、神社を模した屋根もそこそこ、風情を覚える程には思われないので、一度はデザインに挑戦してみたいと思ってしまう。高校生の時には文化祭で山車をデザインした。あの勢いで動く建築を考えて・・・
中島公園は祭りの間、一面の出店街となる。広場にはお化け屋敷等も立ち並び、仮設建築が即席の会場を賑わせる。と言う事で年に一度は屋台ものを口にする。特別に美味しいわけではないけれど、年に一度は食べたくなるんだよね。
出店の中には、手前に燦然と商品が並ぶ「くじ引き」が幾つかあった。あれが欲しい!と子供心をくすぐり、その夢抱く幼心を挫く大人な世界を知らしめる仕組みは今も健在だ。
「スマートボール」も健在だった。バカにせずに挑戦してみれば楽しさを発見出来る。既に古い台は玉は割れ欠け、バネもゴムも傷み物理に反する動きもするはずだけれど、手に感触のある手応えを実感し、楽しさを知るハズだ。
「型抜き」、これも何か所かあった。デンプンを固めた?小さな板を刳り貫く、実に集中力を問われる楽しさはやはり。
「金魚すくい」も幾つか、このような機会でしか体感出来ないものは少なくない。そこに居る小さな金魚をすくい獲ろうと差し入れたモナカが融け落ちてすくえずの感触など、子供の時に覚えた感触が今も忘れらないのだから、よほどの経験が今もあるに違いない。
食べ物屋台は、もう少し発展する事は出来ないのだろうか。仕込み済みの食材を仕入れ焼くだけが多い。間違いのないものには違いないけれど、あまり楽しくはないかな。年に一度でいいや程度になってしまう。広島焼きは中では綺麗だけれど。
キッチンカーを集めたコーナーがあっても良いかもしれない。でも、本当に必要なのは座って食べられるような場所を各所に設ける事だろうか。食べ歩きも良いのだけれど、座れる場所があれば大人も行ける。札幌では人が多過ぎて難しいか?
秋の月寒神社祭り等は印象がとても良い。昼間は子供達が、夜は大人たちが集う。出店には地域商店街も加わり、歌謡ショーがあったりと充実していた。
札幌祭りは地域地区ではなく、市の規模でのお祭りだ。子供達が楽しむとなれば交通の便の良い場所として中島公園は適切だと思う。でも、よさこいに続いて翌週も街中の道を通行止めにして盛大に集えるお祭りにしてしまえば良いのに、と思う。
今は見たくはないので避けてしまう、祭りの翌朝の中島公園の惨状も記して置く。本当に酷いのだ。せめて中島公園の中だけに留めておけたならという管理側の都合もあるのだろうか。ゴミを散らかし悲惨なら来年から開催しません!宣言でもして市民参加を促しても良さそうな。