今年の花火。


豊平川の花火大会は今年こそ河川敷へ行こうと思いつつは結局は屋上から眺めた。

以前に何度か行った事はあるものの、行き帰りの大変さを思うと今年も踏み切れなかった。或いは見なくても良いやと別の事をして過ごそうとした事もあったけれど、音や閃光が見えるとじっともしてられない。

小一時間を屋上でカメラを構え過ごす・・・ところが、リモコンの電池が切れたり、直接シャッターボタンを押すとブレてしまったり、なかなか綺麗に撮れない・・・等々と毎年似たような事を繰り返しつつ、年に一度の花火を楽しんだ。

年に3回くらい花火を撮っていれば経験は積み上がるだろうに、毎年リセットされてしまう。Photoshopで比較明合成を覚えたので作った一枚。




地図は中央に豊平川があり、その左手に中島公園がある。河の左手が中央区、右手が豊平区となる。河川に掛かる上の橋は南大橋(9条通り)、下の橋が幌平橋。ちなみに今の私のアトリエは中央下やや左にある。ちなみに左上はススキノだな。

豊平川の花火大会は地図中央上の黄色の近辺で打ち上げられている。丸はおおよそ100m。大会の安全基準は実は風が最も重要なのかもしれない。200m~300mを打ち上げ直径100m程に開く花火が強風で流されたなら、ただ事では済まない。

河川敷の広い場所で交通の便の良い場所、ここなら地下鉄は中島公園駅、幌平橋駅、中の島駅、学園前駅、電車なら山鼻9条、中島公園、行啓通、静修学園前が使える。


広いとは言っても会場には限界があり、昨今の花火大会の規模に比べるとコンパクトに違いない。十勝の花火を知る人になど聞けば「それだけ?」となってしまうのだけれど、そこは街並みを背景に眺める花火、そのスケール感は実に心地良い。その意味では案外に珍しく今は貴重な花火大会なのではないかと思う。

もしも現代にココで花火をと言い出せば、出来ない理由は幾らでも探せるだろうし、許可は出ないのだろうな。

本当は、幌平橋を渡って少し河を下った土手上を目指そうと思っていた。何時も撮る豊平川の夜の写真、あの街並みを背景に花火が撮れる。上手く角度を合わせると遠くにテレビ塔も入る。南大橋の豊平区側からなら藻岩山を背景に出来るかもしれない。中島公園の池の前で水盤に花火が広がるのを撮った事もあった。

日常は空(カラ)の空を光で埋める花火は、空(カラ)が実体として実感させてくれる貴重な機会だ。札幌の街中の空の大きさに合わせた規模の花火大会は、それはそれで心地良い。


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