月食

雨が降り出した時は月は見られないのだろうなーと思いつつ、そろそろか?と一応は窓を開けてみると月が出ていた。寧ろ済んだ空だった。西に沈んだはずのお日様は、東から昇る月を真下から照らしているように見える。

・・・違う。地球から見て真逆に位置した月と太陽、地球はその中間に在る。その地球が月に影を落としているわけだ。偶然に違いないとして、どうして大きさも距離も境遇も違う天体が地上の人から同じ大きさで見えてしまうのだろう?それは日食か、月に落ちる影を見て、今居る場所を知る。

撮影を試みたものの古い望遠レンズではどうにも精緻に写せない。分かっていたのだからネットで検索すれば・・・いつもの如くぶっつけ本番で設定を探す。探せずではあったけれど。実感するのは地球が回っているって事だろうか。月を中央に据えて構えても直ぐに逃げて行く。逃げる度に追いかけ、ピントを合わせ様々な設定を試して時間を使い、また、逃げた月を追う。

街並みの上にあった月は気付けば上空へ至り再び輝きを増してきた。月の人には日食なわけで、きっと驚いているに違いない。

 

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かなり壮大な天体ショーの元、平日夕方の賑わしい日常が広がる。