鉄骨造(S造)の詳細を考える。


交差部は斜めに接続する。そこに階段や風除室、自動ドアなんかが取り付く。



風除室の外側、建具や柱との取り合い部分。



柱に外壁、隣棟のエキスパンジョイント・・・等々。


鉄骨造は、その構造は実に簡明だ。鋼材には規格があり、解析は明快で必要な部材を選定する事が出来る。ところが外壁や屋根、基礎との取り合いは様々に応用が出来、内部は軽量の鉄骨(LGS等)で構成出来るので『建築』に仕立てるのに様々な手段を講じる事が出来る。

出来るんだけれど、決まった仕様もなく、コストに応じると納まりが想像出来なくなってしまう。目的が明らかなら良いのだけれど、法規制の緩い事例となれば選択肢は増えてしまい、何とでもなるのだけれど、どうしよう?と、そこそこ途方に暮れる。

鉄筋コンクリート造(RC造)なら?ドロドロの材料を流し込んで固まるの待てるので、型枠をどう造るか?は問題だけれど、何とでもなる。建具なんかは何処かに溶接できるし、気密性の高い構造でもあるし、高価である事を除けば理解し易く設計に応じて追随してくれる。

木造なら?巨大な構造で仕口に金物を使うなどしなければ、要は木造らしく小規模であるなら、やはり設計への追随性は極めて高い。

鉄骨造(S造)は?難解だな。北海道では鉄とガラスだけで建築は出来ないし、鉄は冷たく結露もするし、それでいて隙間だらけだし、木造では出来ない規模でRCよりは安価だから、の様な理由で構造選定してしまうと・・・間違うと混乱しかない。設計で悩んでしまうという事は、施工で苦労するという事だ。

ここの所は、悩んで過ごす。