夜の散歩

最近、体が重く怠い上に動くと疲れる!? 籠るので直近の現実の危機は体重増らしい。MTBは結局、移動距離は長くとも楽をしているらしく運動量はあまり無いのかもしれない。やはり自分の足であるくしかないかもしれない。そこで歩くのは歩きやすい中島公園になってしまう。グルリと回り30分、雪が無くなってからはふらりと歩いていたものの、継続できないかな?と企む。毎日2周回れば丁度良さそうだけれど、飽きそうなので悩んだ末に、カメラを持ってブラブラコースを選択したのは昨晩。地下鉄終電後の夜更けに歩く。ランナーが幾人か走っていたものの、人影の殆どない公園内。昼間はそこそこ人がいる。けれど混み合うでなく距離が空いていて賑やかさまではないように思う。時間帯によっては違うかもしれない。

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中央正面にはススキノの交差点の時計塔が見えている。タクシーも疎らですっきりとした見通しが今の夜の中心市街地になる。街灯はデザインされたものだけれど、肝心の光源がデザインされていないのは非常に残念だ。光害を生む現況に他ならない。明るければ明るい程良いという、いつしか根付いた日本の風景。足元は照らしても周囲には光を飛び散らかさない工夫が出来れば、街並みはもう少し整うだろうにと何時も思う。華やかなはずのススキノも人や車が疎らなら、寂しさ漂う街並みにしか過ぎない。趣や印象深さ、ロマンチックな様、人工照明でも演出された空間が微塵も無い。人や車が無くとも絵になる光景、楽し気な賑わいまで創出出来れば、ニセコを訪ねる外国人にも札幌を経由させる事が出来るかもしれない。

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中島公園の池の縁、桜がチラホラ咲き始めているけれど、木々は新芽が色付いていて案外にカラフルだ。柳の木の枝はのしたたり具合はつい、目に止まる。暗いので長時間露光すれば風に揺れてぶれる。

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園内、本当はもっと薄暗く、湿り気のある空気で遠くが霞むように在ったのだけれど、カメラは隅々まで光を煌々と拾うらしい。

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月が徐々に大きくなる今、星を見るには邪魔になるのだけれど、霞がかかり、まだ小さな枝葉のその先に輝いている。


街中なので、どこを向いても剥き出しの光源が入る。空を見上げても光害で白けていしまう。その自然光の白々とした明るさは、人の居ない世界では寂しさを募る。今の状況に重なるように感じてしまう。月明りを背に若い芽の息吹が感じられるような環境を得られないものだろうか。