徒然だー

久しく更新していなかった。気付けばもう10月の、しかも後半に差し掛かる。暖かいはずだと信じて半袖を着れば寒く、アトリエは早、ストーブ無しでは厳しい。今年の紅葉は様子がおかしいとは聞くものの、本日は新しい計画の敷地を訪ねる予定だ。ちなみにスポットで明日は連れ去られるように手塩にも行くらしい。場所を聞いたのが昨日の事であった。ニセコで進めている計画はようやく計画を終えられるかもしれない。長かった。直ぐに実施設計を始める事になりそうで、少し怖い。


・・・高校の授業でラグビーのあった母校、おかげで基本的なルールは知っていて楽しく観戦が出来る。ラグビー好きのあるオーナーに誘われ過去2大会を楽しんだ私は、イングランドウィルキンソン選手やスコットランドのレイドロー選手は印象に強く、先日の日本×スコットランドは事の他、興奮してしまった。過去スポーツ観戦したなかで最も興奮したと断言して良いと思う程、人生最良のと言い切って良いと思う。

15人も選手が居ると、限定したフィールド内での陣地取りゲームの様が実に組織的で、視覚的にもその攻勢が伝わる事もあり、眺めているだけで興奮してしまう。フェーズと言い、攻撃の回数を数十重ねても自陣を回復出来ないのを見れば、スコットランドの強靭さは明らか、そこを切り裂き決めたトライは4つ、そのどこれも多彩で見事だった。鉄壁のディフェンスを崩した一点目、華麗なサーカスの如くの見事で美しい二点目・・・どのトライも意味があり、ペナルティーゴールを双方ともに許さずの展開は緊張の高さを示す。そのノーサイドはどうにも心地良い風景で、互いに相手を思い花道を作り迎える様に感激してしまう。
もともとは、サッカーの方が好きなのだけれど、今回ばかりはラグビーファンを公言して良いかと納得してしまう。まぁ、ニワカに違いないのだけれど。

陣取合戦というのは実に建築的で、建築は敷地との呼応するもの、敷地をどう使うかは設計の基本中の基本になる。無理をすれば窮屈で厳しくなるし、常に相手陣内で展開する上位のラグビーチームしかり、オフサイドラインを押し上げプレー地域を相手陣内に押し込めてしまうサッカーしかり。サッカーではカウンターというスタイルもあるのだけれど、敷地と建築の関係では、基本は自陣ではなく相手陣内でプレーし、カウンターを狙う時は意図しておく必要がある。

これまでの自分の設計では、カウンターを狙うケースは多々、正攻法に相手陣内でプレーする事もチョイスしてきた。その敷地は限定的な四角いフィールドではなく、多くは歪であり、周囲の状況から様々な条件が付与される。テレビ観戦では局地しか見えないけれど、今回のW杯は2試合を札幌ドームで観戦してきた。眺めれば、どう敷地を使うのかが良く見えた。相手に合わせて守備の際は後ろに何人残しどう対応するかの術があるらしく、攻め手はその隙を狙う。限定されたフィールドでも肝心なのは臨機応変であること。これが実際の敷地や周辺環境を舞台にする自分の設計では決まったルールやマニュアルは無く、当然、攻略は常に臨機応変が身上になる。

本日は新しい計画の地を訪ねる。どう攻め、敷地と呼応するか、何が最良となるのか、実地で実感の出来る機会、より多く感じて来られる様にと思う。

 


この一月は様々あって忙しくしてしまった。記しておきたい想い入れのある出来事もあった。改めて書きたいと思う。