【計画②】 Site Survey

『敷地調査』は設計最初のとても大切な仕事だ。
設計者が向き合うのは3つ、クライアント、建築、敷地。
敷地は絶対の制約の一つ、その可能性をフルに活用し、
建築を考える事が重要になる。
建築が敷地の性質と異なったり、過剰であったり、
または過小なら、景観となる事がない。
いつまもで地に根の張ることのないフワフワになってしまう。

敷地を知る事。

調査は敷地に合わせて行うし、提示するレポートも
都度バラバラではあるものの、一つ整理が出来たので、
用意した図面の一部を簡単に案内したい。

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敷地の案内図、付近見取図の他に近景図面を用意する。
近景図は1/1000スケールで整理をした。
敷地は長閑な地域にあり、周囲の建築からは距離がある。
それ故に敷地から眺める際に視界に入るのは避けたい。
何があるのか、実地や航空写真から図面に落として行く。


昨日製作した敷地の高低差をコンタで表現したのはこの敷地。

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写真も撮る。敷地の外からどう見えるか?そして、
敷地から何が見えるか、両方を考えて記録する。
もちろん、実際に立ち体感する事が最も重要だ。

何がどこに見えるか、どこから良く見られるかなど、
それに、どこが気持ち良いか。敷地の中でも、特に
気持ち良さは、実際に感じ得られない感覚になる。

例えば設計が進んだ際に模型を作るとすれば、
この時に気になる条件を確認出来るスケールで
作る事になる。敷地の中だけで考えては先に
述べたとおり、景観に馴染まずに浮いてしまう。

ここで得たイメージは最後まで強く影響があり、
竣工後に本当に重要になる事もあり、
今は思考の中で温める。



※この記事一覧は下記。
【計画①】 傾斜地で等高線を創作する。