外で珈琲を

f:id:N-Tanabe:20200816001503j:plain

友人を誘い外へ。なかなか良い場所を見つけられず、また石狩川河口まで来てしまった。夕焼けはどういう条件で綺麗に輝くのだろう?曇り空、それでも着いた頃は空が見えていたのに、気付けば星も輝かない密な暗闇に包まれた。遠くに色違いの光のみ輝く。

暖かいのは良い。一枚羽織った程度で何もいらない。椅子に座ってすーと重力に任せて落ちて行きつつ、珈琲を頂く。

暗闇は面白い。閉じた狭い部屋のではなく、広大な外で風や波音を聞き感じつつ周囲は闇に覆われている。空間は光がないと広がらない。設計ではそう取り組む。ただ、感じる空間もある。あまりに広い空間(ここでは外)では、手前に灯したランタンの届く範囲しか空間を認識は出来ないのだけれど、閉塞感のない広さを感じる。吹く風はどこか遠くから来るもので嫌みがない。何より、気持ちが良い。

ランタンの小さな灯、コンロの火、湯、挽く、淹れる、珈琲の香り、椅子、僅かだけれど幾つかを集めるとそこに場所が出来る。閉塞感の無い闇を感じ落ち着く。