Compact house 考 その⑥ 試しに寝室を別けてみる。

小さな住宅試作の試みは、アトリエが欲しいなと思い始めてしまい、なかなか小さくならない。それでも【Type-090】のような「回」のようなプランに至れたのは面白い。ただ、ここで一度、寝室をアルコーブではなく部屋として設けて見る事に取り組んでみた。


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【Type-100】93㎡(28坪)のプラン。寝室を手前にWIC(ウォークインクローゼット)を挟んで配置してみた。動線の末端にあり落ち着きがある。浴室やUTも置くにあり、よりプライバシーを確保するプランが出来上がる。

ところで、今回の取り組みではキッチンをアイランド型で描き続けている。小さなLDKではキッチンか作業台がダイニングテーブルを兼ねるとし、その周りを回れるのが楽しいなと考えてみた。キッチンの収納や、生活感の出てしまう家電類を隠す工夫は常に考えてみた。オープンなLDKであっても逃げ隠れ出来る最低限のスペースの確保も含め、一体的な空間であっても節度ある光景は出来ないだろうかと。

寝室を別けてみれば、一気に公私の区別が明快になり驚いてしまう。このプランならアトリエに人を招いても支障なく楽しめそう。その様な公私区分が出来るなら、このアトリエを寝室、或いは子供のスペースとする事も可能なType-100系はコンパクトではないけれど、家族が住まえる住宅の可能性が高いなと思う。

寝室をベッドをアルコーブに納める考えはワンルームの勝手の良さ、気ままさが重要なのだと思う。


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【Type-101】96㎡(29坪)はエントランス回りの他、水廻りのアレンジを試みている。アイランドキッチンを止め、I型とした。ダイニングは別途テーブルを設置する。実際にこれが敷地に落とし込めるなら、クライアントの要望次第で直ぐに計画に移れそうなプランの勝手の良さがあるかな。

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【Type-110】1F:80㎡(24坪)2F:68㎡(20坪)、延床:90㎡(27坪)(外物置含む)という2階建住宅も考えてみた。吹き抜けを含めば40坪弱の大きな家になってしまったけれど。コンパクトな住宅なので平屋と考えていたものの、2階建てとすれば可能性は広がる。Type-110はアトリエ込の規模、このアトリエを半階埋める事で視線を違え、全体はオープンに連続するものの、各々のスペースが独立するように計画をしてみた。蛇足な案ではあるけれど、小さい住宅を考えていて思いつく。