Compact house 考 その⑬ スキップフロアでの解決を。

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【Type-015】
このプランは【Type-010】から派生する基本プランの拡張案。半地下に設けたアトリエを寝室とすれば、3、4人の住まえる空間規模となる。それを27坪の2階建てで実現が可能だ。

平面的には防ぎ様の無い視線も、床高が異なれば違う場所だと感じられる。一体的なオープンな空間でも「違う場所」を生み出せる。

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【MoAi in ny】の計画時の断面はスキップフロアの連続であった。小規模空間ながら多彩な床レベルで多様な空間を生み出そうと考えた。現実には高コストなので整理しあものの、このエッセンスを残すよう取り組んでいる。

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実施案の模型の断面図。写真の左手を見れば2階建て住宅なのに4層構成、4階建?確認申請機関と散々協議した末に得た合法建築。あれは非常に大変な経験で、良くもこの解答を得られたと思う。協議の末に追い込まれた機関の出した厳しい解答を、逆手に取り得た合法木造4層は私の成果!! 法の精神に反する事のない住宅。

と言う事で、【Type-015】の図式化を試みる。

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プライベートな空間を図式上の2階建て部分に集約している。1階はLDK+DOMAのパブリックな空間。壁や廊下で仕切らなずに一体的な空間であっても、公私の区分を作る事が出来る。

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地階を造るのは技術的にもコストは掛かるものの、同じ高さでない事はメリットにも出来、例えばこの半2階の寝室とリビングの関係は面白い。リビングからは感じられるだけで見えはしない。寝室からはリビングを見渡せる上に、リビングに居る人と手渡しが出来るでの、珈琲を受け取る事も出来る。面白い距離感が生まれると思う。

 

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【Type-124】
コートハウスを考えたこのプランの様に、駐車スペースと外物置を目隠し塀として配置できるならプライベートなコート(中庭)が出来る。図式でそれを考えると・・・

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この様な具合になる。空間を性格別に理解して一体的に想像出来れば、理論でプランを生み出す事も出来る。