マンションのデザイン その①

分譲マンションのデザイン提案の仕事をしたので、その設計過程を記す。

分譲マンションは商品として開発した住戸を販売する事業になる。建築は事業の主体となり、如何に付加価値を見出せるか?はデザインのみならず広告やブランドなど様々が担う。建築として設計に取り組むなら、例えば以前に記した「都市規模で考えた、あるプロジェクト」のような計画が出来る。


分譲マンションの設計は、どれだけのヴォリューム、販売可能な床面積を確保出来るかの検討が先立つ。ディベロッパーは土地価格、建築価格、住戸販売価格等から事業収支をし、見込みを得て初めて事業はスタートをする。デザインの優先順位は実は高くはなく、求めたヴォリュームを如何に整えるかという仕事になる。書き出すと長くなるので説明はこの程度で。

さて、では検討を始めよう。

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先ずは敷地を確認する。
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構造を組み立てる。

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想定された壁面を立てる。

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バルコニーを設置する。

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これが初期ヴォリュームとなる。

デザインはここから検討を始める。正直を言えばいつも、困ったなーと思い悩む。通常の設計とはまるで違うスタンスな上に調整範囲が著しく少ない。これが何とかなるのだろうか?

この提案は即興のような取り組みとなったので図面検討はそこそこに、3Dモデルで考えられるパターンを出来るだけ揃える事とした。