【Bookshelf】15年

私にとって転機となった住宅がある。

その建築、【Bookshelf】が15年を迎えた。

f:id:N-Tanabe:20211003234207j:plain
関係者一同より『花』を贈る。
花を贈るだなんて、カッコ良い事をした。
ただ、正直を申せば花はまるで分らない。
住宅の写真を案内し、欲しいイメージを伝え、
花屋さんに相談、応えて下さり感謝です。
奥様に笑顔があったので、きっと良かったはず。
・・・残念ながら写真は綺麗に撮れず。

f:id:N-Tanabe:20211004004251j:plain
「焚火会」であった。
この御時世ではあるものの、機会を作って
下さったオーナーに感謝です。割と思い切り、
思い切り良過ぎるくらいの炎が立ち上る。

昨今はご自宅に伺うのが謀られる。
庭で距離を保ちつつ、話す時はマスクをして、
という何かしら不自由はあるのだけれど、
お会いし語らえる機会はとても貴重でした。

15年経過して今の住宅は素敵であった。
贅沢を極めずながらのローコスト設計だった。
既製品や安価な壁紙に頼らずに難題に挑む。
無垢のフローリングに塗壁、構造現しの建築だ。
壁は、減額のために自分達で塗ったりもしたけれど。

『質』を下げずに懸命に取り組んだ成果は揺るがない。
15年経過しても贔屓目なく正直に「綺麗」だった。
大切にされているオーナーの顔が見える。
住まわれる方に心があり、それに応える建築があれば、
時間の経過は風合いとなり良さに至る事が出来る。
質を得たなら、時間経過は楽しむ事が出来る。

遊ぶに行くのが楽しみというのは冥利に尽きる。
この先、どう変化して行くのだろう?楽しみだ。

焚火会は長居せずの時間ではあったものの、
台風の影響もあり、天気予報は目まぐるしく、
予報ではなく実況になっていたこともあり、
空を見上げると星が見えるのに雨が降ってきたり、
おそらくは開催日としては良くはないはずだけれど、
設計、建築に携わった方との旧交を温める機会は、
いちいちが楽しかった。雨でも楽しめるような
関係があればこそ、ここに至れたのだと思う。