【整理】植物考① 『ナナカマド』

昨年の春は『植物』への興味を覚えた。人に話す機会があったので、改めて整理しておこうと思う。昨年春にも書いたのだけれどね。

そこで、先ずは『ナナカマド』。

紅葉の時にしか気付かれず、便利に街路に使われる樹木なのだけれど、その葉を観察すると実に洗練された仕組みである上に、野性的な逞しさも備わる不思議な生物だった。


『芽吹く』 
今の季節には既に用意されている蕾のような突起に繊維が織り込まれていて、気温が上がり水分が枝先に吸い上げられると開く! それが春。



『開く!』
このような具合。ただ、未だ、これがナナカマド?だ。



『春』
夏を迎える頃には更に盛大に大きく育つのだけれど、春はまだ大人しい。

■葉群の仕組み
葉の形状は極めてシンプルで、正に「葉っぱ」そのものなのだけれど、それが群れで収納されていて開く。

樹木を支えるエネルギー工場である葉を、大きくするのではなく小さくしたのは賢い。大きければ雨風の負荷は大きく支える枝に負担を強いる。小さくすれば細い、つまり少ない材料で広範囲に、然も空間を密実に埋める事が出来る。確実に受照出来る仕組みは実に洗練されている。

但し、実は群れを成す葉の数は決まっていない。葉群は先端に一枚、その後は対を成して枚数を増やす。観察の経験から、樹木の大きさに比例しているように見える。若い小さな木では枚数が少なく、大きな樹木では枚数が多い。



『葉群:7枚』
ナナカマドの最も少ない葉群は最小7枚のようだ。



『葉群:9枚』



『葉群:11枚』



『葉群:13枚』



『葉群:15枚』


という具合で17枚、19枚もあるはず。最大数は未確認だ。夏以降は一枚の葉自体が立派に大きいので、あれ?ナナカマド?となるんだよな。