【 カツラの枝葉 】3Dモデル化してしまう。


この春に初めて、好きなカツラの木の枝葉の仕組みを眺めた。自由度の高い洗練された木々に対してカツラは朴訥な具合。それ故にルールは明快で簡略化したモデルを想像して過ごしていた。思い切って製作を試みる。

かなり、カツラっぽい。しかも面白い。葉がリニアに両翼に取り付く具合がイイ。


斜め上から。葉柄は枝から生えるのだけれど、このモデルでは下端はワイヤーで支え動きを調整するよう考えた。対の葉柄は下端でピン接合とし回転が出来る。枝部分にガイドを設け、沈めば葉は閉じ、浮けば開く仕組みで、支点そのものは前後へ動けるので葉は前のめりにも立つ事も出来るようにしたい。葉は葉柄と固定せずに回転が出来るので、風になびく事が出来る。


見上げ。各葉は上下左右に動かしているので、整然としつつも揺らいで見える。


見下ろし。


見下ろし。葉の重なりは角度を付ける事で成している。


真上から。葉並びが回転しているように見えるのはパースが効いているので。


真横から。もう少し硬く見えるかと思っていたのだけれど、割と自由に動いてみてるのがイイ。

 


カツラの葉、大昔に押したものをスキャンしたデータがあったので、これを基に即興で図案化した。何枚かあるのだけれど、形状は完全一致するプロポーションではなさそうだ。平均値か最も好みのもで再現を試みたい。


この春に撮った写真の中で、お気に入りの一枚。枝葉の仕組みが見て取れる。


これもお気に入りの一枚。枝先や枝分かれの具合が観察できる。低い木を近くから見上げなければ、まだ葉が密実になる今だから容易に観察が出来た。私は植物を勉強した事はないので、正しく理解をしているかは分からない。ただ、眺めて特徴を感じ楽しむだけ。何時までも趣味で楽しんでい続けていたら、何か発見できるか理解できるかもしれないし、どこかで体系立てて理解すべきかとも思う。真っ新なので、敢て知識を入れずにおきたい気持ちは残る。

モデルは機構を整理し可能な構造にする必要がある。いつか模型を作りたい。




数日前の朝、超早朝に目覚め、仕事ではなくカツラの枝葉のモデル制作を始めてしまう。思いの外手応えがあり、夜な夜なレンダリングをする。カツラは昔から好きな木で、おそらく初めて、クワガタの居る木以外で区別した木だ。自分の一世一代の卒業設計でも想の発端となった木でもある。自分がこの木の何に興味を覚えてたのか、確かめたい。