光明寺設計物語【2017.08.09~】事例見学。

お寺の建築を理解すべく、以降9月までに3件のお寺を
若住職に案内頂いた。先の見学を含め4事例を知る。

宗派は同じ、所要室も基本は同じにも関わらず、
全く別の建築であり、そのどのお寺も住職の思いが
あるもので、それを強く感じる機会となった。

全てを新築するこの設計のように、新築事例もある。
けれど多くは増築改築の末に今に至る事が常だろう。
建築の配置を変える事は難しく、その制約の中で
判断し、必要な増築や改築されている。

要望・・・諸室や構成を含めしれを建築プログラムと
して理解すれば、構成は同じになる。ただ、意図や
思いが加わると同じ分類の「お寺」の許容の広さを
知る事になる。様々な解釈があり、実際に使われ、
その運用の様は的を射ていて要領があり、
とても勉強となりました。

どのお寺の住職も、ご自身のお寺に自負があり、
その揺ぎ無い強い思いを屈託無く語って下さり、
私のどのような質問にも快く答えて下さった。
心から感謝をしております。
今は願わくば、報告へ伺いたい心境です。

本堂や納骨堂は必然の施設として、支える諸施設、
例えば厨房、利用者の使う対面所又は和室相当、
お坊さんを迎える法中部屋の在り様のみならず、
庫裡というお寺を守る方々の在る場所との関係性、
理解は様々であった。

訪ねた際は遠慮なく写真をたくさん写させて頂く。
その写真は掲載は出来ない。あくまで私個人の
非公開資料なので。



ただ、一言二言の感想を記したい。感謝を込めて。

大樹のお寺、立派でした。本堂内陣の未だ木の香り
ある荘厳な様、工夫ある法中部屋のありよう、
それに住職の思いある共用スペースは魅力的でした。

穂別のお寺、古い本堂の存在、自然溢れる中に在り、
高台からの眺望含め、温かく迎えて下さり感謝です。
本堂に広げられた書道教室の様、音響施設の様、
穂別の町とあるお寺の意義を実感させて頂きました。

新得のお寺、充実した諸室、お寺の在り様は勉強に
なりました。地域のニーズにも応えるお寺の在り方、
何より判断をされる住職の思いに感じ入りました。

先に訪ねた札幌は篠路のお寺についてもここで記す。
住職不在ではあり、総代様に説明を頂きました。
非常にシンプルに構成されたビル建築の街中のお寺、
最小限に必要な構成を果たし、十分な様を見せて
頂きました。現代的な本堂の在り様は印象的でした。


一つの設計を通じ、数多くの方の協力を得て、
また応援を頂き、この設計業務に携われる事に
感謝をしたい。