夜の豊平川、景観を眺める。

昼間にサイクリングロードを走ったことはあるものの、川を眺めた事はあまりなかった。精々車の窓から眺める程度。でも、実は良く見ると色々な表情があるようだ。

暑さが続く毎日、夜になってからTシャツ一枚で出掛けられるのは、それはそれで良いのかもしれない。風を求めて思いつき辿り着いた川原。

 

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川面に映える街の灯、工場夜景の様で綺麗だ。

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後日同じ場所で、晴天の夜に撮る。曇りの方が雰囲気がある気もする。台風の前の日で、この日は風が強く川面も荒れ気味であった。

 

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中心市街はカラフルな夜空。雲に映えより鮮明に色が付く。

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川には流れを妨げる仕組みがあちこちにあって、例えばブロックが埋め込まれている。高低差は結構あり、堰もあちこちにあるし、すると川面は激しい場所や静かな場所がある。緩やかな所には淀みもあり、眺めると小魚やエビが居る。

至る所、横長の世界が広がっている。明るい空ではあるけれど星も見える。

 

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豊平川中央区側はグラウンドなど大きなスペースがあり、豊平区側はサイクリングロードが真っ直ぐに伸びる。目視では分かり難いけれど、川下に向かえば自転車は漕がずとも勝手に走るし、川上に向かうなら頑張る必要がある。
写真の気は、どうしてこれだけ残されたのかな。町灯りに透けて門の様で印象的。

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注ぎ込む川面あれば、中島公園に引き込まれる川筋もある。どういう理由かはわからないけれど、河川敷の中には幾つもの流水の仕組みがある。今は水量も少ないのか入って行ける場所は多い。まぁ、落ちないように気をつけなければならないが。


例年夏は仕事量が圧倒的に落ちる。暑くて昼間が駄目になりペースがガタガタになる。アトリエは古い建物で外気温の変化に敏感に反応してしまうだけ十分に断熱性能は乏しく、冬は寒くて夏は暑い。時はどんどん進んでしまうし、まだ春だ、初夏だと思っていない真情を強引に時に戻してくれる夏の暑さは貴重だ。勘違いせずにすむ。暑くて苦しいのに、けれど夜に少し涼しい風を感じると直に秋が来るのかと、すこし寂しさを覚えてしまう。


《追記》
夕涼み、風の涼を求め辿り着いた河川敷でいつしか風景を探していた。一枚目の写真は豊平川の中では貴重な街並みファサードだ。中島公園豊平川に挟まれた狭い場所なのだけれど、地下鉄中島公園駅と幌平橋駅の間になる。花火大会で花火を打ち上げる場所近辺になるのだろうか。この狭い地域は環境は良いはずでススキノも近く、けれど狭い故に混み入るようにマンションやアパート、ホテルが立ち並び、それが川に近く、まるで一体の建築のように見えている。川から見えるにはヴォリュームが足りなかったり、川から遠くなってしまう場所が多い中という意味で貴重。

自分の設計するのは建築で街並みや都市ではないけれど、例えばこの様な場所でなら積極的に参加したくなるだろうなと思う。

住宅を設計する際にも周辺の環境はいつも気にする。その一つが参加するだけで街並みが変化する事もある。先のお寺の設計では当然、街並みとどう呼応するかをよくよく考え取り組んだ。どうしてそうするかと言えば、楽しいから。せっかく築かれるものは、敷地の外をも調和し取り込み、より有意義なる方がイイ。


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豊平川の東側の豊平区側からの眺め。