月見珈琲会

一度してみたかった豊平川での珈琲会、月見をしようと企む。残念ながら雲は厚く、夕焼けも月も見えずではあった。秋の夕暮れ、川の中に4人で珈琲を頂く。

参加者は皆が自転車。暗闇から現れ、暗闇へ去る珈琲会であった。

車移動前提の私の珈琲セットをカバンに積めるのは一苦労だ。淹れ易いポットは譲れず、水筒は重いしミルも少なからず嵩張る上に椅子にテーブル、それにカメラまで。ただ、その甲斐がある。

ここは河川敷でも川の中、渇水時期の今は歩く事が出来る。川面は適度に風があり虫は居ない穏やかさ、街中なのに川音が強く喧噪を感じる事もない。椅子に座れば自然と場所が出来てしまう。カムバックサーモンが歌われた頃の豊平川は知らない。今は、水は綺麗で透明、臭などまるで無い。

通っていれば、あれこれ出会う。今年はホタルに会い、ヤマメにも遭遇した。キタキツネにはしばしば出会うし、昨今はモクズガニに会いに行くのだけれど、本日は特大の一匹と出会えた。

冷静になると、いい大人が何をしているの?とは思うものの、場所を見つけては楽しむのはイイ。





今回は私の趣味に3人も巻き込んでしまった。楽しまれていたのか、どうか。私は面白かったので、一ヶ月後の満月にも再挑戦をと考えている。次は、何人が来てくれるだろう?来たい人があれば、連絡下さい。

豊平川に通うようになって3年程だろうか、日は浅いけれどアチコチと探索をした。橋2つ3つを北へ南へ、川の両岸を探した結果、人に迷惑を掛けずに気兼ねなく過ごせる場所はココが一番だと思う。珈琲を飲んで帰るつもりが2時間半程を過ごしてしまった。川は虫を寄せ付けないだけ十分な風があるものの、岸に育った草藪が速度を緩めてくれるのか心地良い。川音が周囲を遮り車の音も気にならないにも関わらず、話すには丁度良い。ここは特に街並みが川に近く、街の灯が川面に揺らめくのを眺めるのは飽きない。カモメに、この日はサギが居て、時々何かに驚いて飛び立ち鳴く以外の音はしない。鳴るは携帯くらいか・・・これだけは日常。

良い場所を見つけ、楽しい過ごし方の一つを見つけたのかもしれない。