2020年 明けましておめでとうございます。

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昨年の一枚は、やはりこれになる。人工照明も良い。お寺の本堂を、伝統的なお寺の空間常識を覆し創り上げた。本来区分する外と内を一体化させつつ空間は文節させ、本来は暗く設えるべき部分に自然光を与えた。薄暗い奥の奥に蝋燭を灯し浮かび上がる金色の世界にではなく、光で御浄土を表現してみせた。2年半に及ぶ設計は2019年春に竣工したのだけれど、その間はいつも悩み続けた。本当に出来るのか、可能なのか、創造できるのか、悩むべき事は尽きなかった。お寺の年中行事で最大の報恩講、新しいお寺での初めての機会は緊張の時で、無事に終えられた時に初めてこの仕事を終えられたのを実感する。数多くの門徒様、他のお寺から迎えられた10名程のお坊様にて繰り広げられる法要は試験の如くであった。運営されるお寺の方々の尽力が全てなのだけれど、無事にお寺として建築はスタートが出来たのだと思う。

建築の可能性を改めて知る設計機会でした。

今年も新たな挑戦をしたい。