ヴォリューム検討。

難しい敷地はもちろん、慎重にヴォリュームを検討する。安易な敷地があるかといえば無いのだけれど、傾斜地は難しい。模型にしてから愕然とするのではなく、今は3Dで検討をするのが常だ。この段階で救えないプランは後にどうする事も出来なくなってしまう。

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先日載せたヴォリューム・パースの別アングル。アプローチから丸見えはやはり避けたい。と言って要塞の様にもしたくない。どの程度が出来るのか、悩む。隠す程に内にはプライバシーを確保できるものの、拒否や断絶をしては景観になれない。人の住む賑わいをどうすれば景観に還元出来るのか、考える。帰って来た時に温もりを感じたり、出かける際に安心をしたい。

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考えたアイディアの検証で、難しさを実感する。何か一つを緩めると雪ダルマ式に肥大してしまう呪縛から逃れ、綺麗な生活空間を得られるか?

肥大した大きな家ばかりが今の街中にある。それが多勢。人が立つと人が小さく見えてしまう家、人の居る事を拒否するかのような大きな家が嫌いだ。人の居るのが似合う風景に建築を落とし込む作業は実に難しいし、その成果を説明できるわけでもないものの、それは圧倒的な存在感となる。大きくて立派ですね!という以外の言葉の見つからない建築は嫌だ。という、より難しい問題をいつも優先している・・・ただ、この計画の家は施設?という規模で困惑は否定できないなー