紅葉のデザイン解析

先日の紅葉の造形理解が今一つ腑に落ちず、
改めて、純粋に幾何学的に取り組んでみた。

以下に『紅葉の葉』生成過程を示すぞ。

円を描き、中央に線を引く。


中央の直線は五等分する。
1/5下がった場所は葉の展開中心となる。


展開中心から円を10等分する。
つまり、角度は36度で分割線を引く。


これが『紅葉』の骨格となる基本構図。


次いで、「葉」の形状を解析する。
最も長い葉は円の4/5の長さとなる。
葉の片側の幅は長さの1/10とする。


葉は相似形、展開中心から外円まで長さ枚に
4つサイズの葉を制作する。


制作した葉を紅葉の基本構図に重ねて行く。


隣り合う葉の半分を貼り合わせる。


ここでは外円は直径15cmと想定した。
紅葉は偏心10角形の7つの頂点を使い、
葉の全体を作っている。


『紅葉』だ。



序に葉の輪郭にギザギザを設けた。

かなり簡単な仕組みで紅葉がデザイン出来た。
この明快さが「洗練さ」ではないだろうか。

絶妙な曲線、芸術的な線、難解な線はない。
単純な幾何学のみで構成されたデザインだ。

当然ながら、これは私の理解なので、
本当かどうか紅葉に聞くしかない。
でも、教えてはくれないだろうな。


どういうわけか初めて、紅葉に手を出した。
想像以上にシンプルな仕組みにも関わらず、
完璧にも思える洗練さが強烈な印象を残す。

普段の設計において、ここまで明快には
なかなか出来ないどころか、不可能だ。
現実の建築は条件が多すぎる。

紅葉も実際は気候や環境に応じて臨機に
派生はしているはず。
基本形から許容値が設定されているはずだ。
期せずして挑んだ自然造形への解析は
とても興味深い体験となった。



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