紅葉デザインの追加実験


発見した(想像した?)紅葉のデザイン・ルールを使い、
追加の実験を試みる。「葉の幅」を様々に試す。
5枚の紅葉は中央が先に私が正解と考えたデザイン。


実験に使ったのは紅葉の基本形。


葉先は単純な円弧、「長さ」と「幅」が決定要因。
正解と考えたのは長さ:幅=10:1の比率。


左から、【12:1】【11:1】【10:1】【9:1】【8:1】
となっている。12:1の様に細い葉になると、最早、紅葉に
見えない。逆に8:1と太くなるとカエデ?に見える。

紅葉は繊細さ、優雅さ、美しさが特徴だろうか。
それらを数値で表現するのは難しいのだけれど、
この比率は理解の手掛かりになりそう。
表面積が大きくなれば支える葉柄や葉脈は太く
強いものになってしまうかもしれないし。

ちなみに面積は左から・・・
59.33 cm2、64.68 cm2、70.82 cm2、77.80 cm2、85.72 cm2
という具合。

試しに葉の長さ幅を【5:1】とした図案。
こういう葉の木はありそうな気がする。
丸みが強くなると可愛らしさが増す気がする。

実際の葉先は円く閉じるのではなく、緩く先へ
伸び、交わる部分は水掻き状であったりする。
実際には更に複雑な形状ではあるものの、
基本の形の理解は出来ている?かもしれない。

①展開の中心位置
 私の紅葉の場合⇒1/5の偏心
②展開角度又は〇角形
 私の紅葉の場合⇒10角形(36度)
③葉の幅(半分の幅)
 私の紅葉の場合⇒長さ:幅=10:1

このルールでデザインが出来た。
①~③の数値を変更する事で、類似の葉の
形状を様々に再現が出来るかもしれない。

実は、②を内角変則の10角形とし、③を
統一せずに複合するデザインも試みた。
差異は僅かながら明らかに違う。
「ゆらぎ」に近い変化と呼べるかもしれない。


本来は光合成、夜間の二酸化炭素排出の呼吸
等の機能があるので所用面積が求められる。
また、使える素材の量や強度、供給できる
水量にも制限があるはずなので、実は厳しい
諸条件の上でデザインされているのだろう。


「理解できるかも?」と感じた事に発し、
解析を試み、ある程度「自然」に見える
ルールを発見し、数値を様々に変えて実践、
実験をし、その可能性を検証してしまった。
まるで趣味、ではあるものの有意義。



紅葉の葉をデザインしてくれ!
という設計依頼なら、ここで
プレゼンテーションするだろう。
その上で踏み込むに違いない。

こう逐一を実践しては確かめ、理念たるを
探し検証する作業は、実は私の設計と同じ。
まるでエスキースの過程のよう。
紅葉っぽく見えれば良い、とは考えない。
何が紅葉足らしめているのかを探求する。
差異を様々に細部まで試しては検証し、
適切なデザインを根拠を持って創り出す。


■紅葉デザイン探求・・・関連記事は以下に。
紅葉デザインの追加実験
様々な紅葉・・・実践編
紅葉のデザイン解析
紅葉を図案化する。