いつもの豊平川。


風は強いものの暖かな夜、直に冷え込み雪に覆われる季節、今年は最後かな?と訪ねた豊平川の何時もの場所は、雨の影響で雪融け時期並みの増水でカニもエビも見当たらず、普段は濁った淀みですら水が回り清涼故にか小魚やハゼ類が集っていた。

最後かとカメラを持って行ったものの定位置は浸水していて、いつもより15mほど下流に視点を移動しての撮影は街並が長く続き、中央の中空に藻岩山山頂が見えていた。


写真下方の暗がりは増水した水の流れで、どういう具合にか堰を下る際の妙で渦を巻く幾筋かがある。その渦の中は水量がある上に案外に圧は少ないのか、15cm程の遊泳力のある小魚が果敢に遡上に挑んでいた。

雪が降れば、それはそれで綺麗なのだけれど、長靴でラッセルすのは5cm程度の積雪でも大変で、自転車なら10分掛からずの場所が歩けば20分、ラッセルなら30分で済むのか、どうか。でも、水はまだ温く変温動物の魚や甲殻類の活動は活発だ。


一週間程前だろうか、浅瀬でじっとしている小さなカニを発見する。実は直ぐ近くにももう一匹が居た。水が冷たくなれば動けなくなり活動は鈍り、適当な深みや穴の中に潜むはず。そういえばカモメの姿が見当たらなかった。冬はどこか場所を移動するのだろうか。


昆虫を含めたなら無数の生命の営みのある豊平川、街並を眺めるのに選んだ場所は実は生命が何時も何処かに必ず住まう場所でもあり、そいう生命感のある川が好きなのだと思う。