【 project S寺 】計画④ 「計画案」、その提案図面を。

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図面は小さく貼る。様々特定出来る内容は伏せます。
計画案ではあるものの、実施を見据えた精度で設計をしている。倉庫棟も具体的に、憩いの場を設え収納量も想定している。室内から使う場所、外で使うものを納める場所まで設定をした。そして、納骨堂。要となる納骨壇は専用の特注製作品とした。計画では先ず納骨壇のデザインから始めている。これを書き出すと、もう一話になるのでそれは改めて。一般的な納骨壇は佛具店の既製品になる。納骨壇のデザインとなれば事例はまず無い。要不要を考察し、必要サイズを想定し、要求設置数を満たすレイアウトを試み、建築可能範囲内で納骨堂を設計出来るか規模を策定する。

これまで取り組んで来たお寺の事例においても、納骨堂を唯のロッカールームにしないために無駄を排し効率的に、合理的で最適なレイアウトを求める実務作業に、実は膨大な時間を割いている。そこで得た成果があればこそ余韻を生む余地を残せる。動線の最末端で静かに阿弥陀様に手を合わせる空間を創造出来るか、そのための作業。

納骨堂の要求は設置数に尽きるだろうと思う。ここでは「楽しさ」として、その静かに手を合わせられる空間を用意する事を考えた。それは納骨堂自体を印象的にする上に、既存施設から拡張する動線に印象的なストーリーを用意する事が出来る。それは、より望ましい。

この一枚の提案には既に多くのノウハウを注いでいる。欲しいと思える建築を試みて。次の「計画⑤」では更に詳細な検討に入る。

 

計画① 計画② 計画③ 計画④ 計画⑤ 計画⑥ 計画⑦