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ふわふわの綿の様な雪が降って来た。塊ではなく軽い構造の雪の綿だ。どうなっているのだろう?と観察をする。雪の結晶が幾つもくっついているらしい。結晶先端は水玉のよう。

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結晶単体を観察するには、ここに辿り着く前にあれこれと結びついていて探すのが難しい。この光線加減で眺めると結晶先端の断面は菱型、♢型かもしれない。平面ではあるけれど伸びる結晶の線材は菱型なので強度が保たれているのだろうか。

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翌朝、陽が登れば融け出す。結晶はもう探せず、時々残骸らしきがある。密な所からまと融け、鋭利な部分を飲み込む印象。

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塊ではなく線材が点と点で結びつく綿雪の集まりは、何がどこを支えているものなのか、時にこうも見事に不確かな構造でそこに在る。

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融解が進むと細い構造は無くなり、密な所が玉状となり、その集合になる。玉の一つ一つがウルウルと光を影を帯びて生き物の様。垂れた雫が下方に小さな塔を作る。

身近なはずの雪、今年は何故か興味を覚え、確かめた事を切欠にして割と夢中だ。摂理か理路かルールがありそうで、理解を深めるのは何かの助けになるかもしれない・・・

雪を撮るのは本当に難しい。余りに小さな世界では、剃刀の刃一枚奥か手間かでピントが合わない。しかも、どれほど絞って奥までピントを合わせようとしても5mm先が遥か遠い。観察はなかなか涙ぐましく、ひたすら体を縮めて小さな一点に集中する。我に返ると、何してるんだろう?と疑問まで覚えてしまう。