額縁店を訪ねた。

近所の郵便局へ行った帰り道、脇道にある額縁店を思い出す。いつも気になり、外から眺めていた。今日は徒歩だった事もあり、思い切って「ふらりと」、お邪魔してみた。面白かった。

「見せて頂けますか?」「もちろんです、どうぞ。」と。
少しと思いつ、ひょとすると30分弱はお邪魔だけしていたかもしれない。申し訳ない。

額縁には様々があり、例えば子供の履いた初めての靴を、という立体物用まであるらしい。ユニフォーム用のなら見た事があるな。
額には写真等ではその内に厚紙のマットが入る。中央を45度でカットし、その内に対象を納める。1mm程度の紙であっても小口が見えると、カット面が薄く光ったり陰ったりすることで奥行き感が増す。二重にする事もあるようだ。飾るのものが金銀の映える絵柄なら、その小口に金を装飾する技もなかなかだった。アイディアは豊富、遣り過ぎれば主従が逆転してしまいそうだけれど、額が無ければ絵も写真もポスターも飾る事すら難しい。

飾りたいな!と思うものがあれば、相談してみる価値はあると思う。

お話をお聞きしたお店の方、展示会などに行けば「額」ばかり見ているらしい。職業病だな。でも、気持ちはわかる。主役となる対象の、その周囲や縁、枠はやはり重要だ。
建築で例えるなら、主役は『空間』そのもの、額縁の役割は壁や床、天井が担う。空間を疎かにして額縁役を強くデザインしてしまうと居心地の悪さを作ってしまうだろうか。





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ちなみに、イベントで自分の写真を案合する機会がある。その際の一枚。枠は、実は自前の手作りだ。細い黒枠が好きで、写真に合わせて作っている。ただのペラペラの写真だと軽薄に見えるし、ボードに貼っただけではチープに見える。枠を与えると、好きな写真は割と綺麗に『写真』として見る事が出来る。

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その自作の写真枠のパネルは、小さなものは針金細工で脚をつくったり。これが案外に勝手がイイ。

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大きなものはA1サイズ、小さなものはA5サイズまで。自分で撮った写真なので、どの一枚も語るお話がたくさんある。先ずは見て欲しいなと置いてみる。