【 百年記念塔 Digital Reconstruction 】その3 デザインの秘密


展示の中では最も地味なこの壁面が実は重要です。デザインの秘密を証ています。造形プロセスの絵解き解説は、右から左へ14枚のパネルを眺めると一息に理解頂けます。複雑な塔のデザインも順を追えば明快です。

左端の一枚は実際の写真に補助線を引き解説したもの、デザイン効果を一目出来ます。

会場では、振り向けば1mの模型があり、屈むと実際の目線となり追体験の出来る仕組みです。素晴らしいでしょ?

割と完璧な、デザインとその効果の解説だ!と思います。これを見た後で実際に森林公園に行き眺めれば、本当にそうなっている事に驚くに違いない。


「ここまでデザインを理解している人はいない」と先輩建築家の一言は嬉しい。

優雅に伸び行く塔のシルエットはアーティストが感性で描いたものではなく、双曲線と簡単な幾何学操作のみで達成されたデザインです。バルセロナのガウディーが使ったカテナリー曲線やシェル構造の力学的数学とも違い、純粋にデザインの為だけにシンプルな数学の公式が使われています。それが100mサイズで実体験できるのだから極めて稀な楽しい体験の出来る、貴重な公共財産です。

多くの人が知るのは、そのシンボリックな佇まいではないでしょうか。
東京タワーは綺麗だなーと思う。札幌テレビ塔はちょっとプロポーションが悪い。五稜郭タワーを美しいとは思わない。記念塔は?綺麗だなーと思える。その理由の一つは数学にある。

この展示以前には、デザインの秘密を今知るのは私だけだったかもしれない。でも、解き明かし案内してしまったので既に大勢の方が知ってしまった。それは、ちょっと嬉しい。


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