古本屋

近所に「古本屋」が出来て数年だろうか。一度も訪ねた事がなかった。

古本・・・市内大手は時々訪ね、川端、谷崎、安部・・・なんかを探す。でも、そこから他へはなかなか進めない。今はもう無くなってしまったススキノにあった「北海堂」は興味深かった。私は行けば必ず店主にお勧めを訪ねた。スタンダール等、そこで覚えた本は少なくない。と、以前にも書いた気がする。何せススキノ、酔った勢いで見つけ、「あれ?」と吸い込まれた。

今日は近所を歩いたので視察する。店内では店主と二人、互いに目を合わせずに過ごす狭い店内、互いに探っていたのだろうな。

レコードやCDもあり、芸術や画集、写真集は奥の方にそこそこあるように見えた。椅子とテーブルがあれば、ごっそり積んで眺めたと思う。新刊を扱う綺麗な店舗は、なかなかのめり込めない気がする。適当に古く散らかる場所が落ち着くのは、どうしてなのか?今日は覚悟無く訪ねてしまった事もあり、しばらく眺め疲れてしまった。まぁ、足を置くにも注意が必要な程に狭かったですし緊張拭えず。

小説の類は多くはなかった。モームが目に止まる。知らないけれど聞いた事はある気がする。「どうなんだろう?」と、お尋ねして良いものか、どうか。今日は気後れしてしまう。近所だし、勇気をもって再戦したい。