夏至近し。


基本に夜型の私にとり今時期の夜は極めて短く「夜更かししてしまったか?」と罪深く感じてしまう気難しい季節です。早起きして夜明けを眺めるのは稀なので、夜明けを眺められるという意味では好きで。夕暮れなら灯り始める街灯類、朝は消え始めるので明暗のコントラストが強くなり空は極めて印象的。


以前から気になっていた空を求め出発したものの遅過ぎたのか朝早過ぎたのか、到着時には空が白み始めていた。拠って満天の星空には出会えず。


選んだ場所は札幌の内陸で臨む北方の空、予想の通り中央に北斗七星が輝いていた。それがこくま座。右上にカシオペア、左下におおぐま座がある。おおぐま座のひしゃくの持ち手の上に『M101銀河』があるはずだ。今時期は海は夜の冷気に触れ湿潤になるのは間違いない。内陸でも開けた水盤ではモヤは免れないらしい。もっと早い時間帯が狙い時なのか?正確に星空を望むのなら雲の気象情報のみならず雨や湿度、気温にも注視する必要がありそうだ。

幾つか北の空を眺められる場所を候補にしていたのだけれど、四方を山に囲まれる場所は悩ましい。湖を前に撮影できるココは予想通りの好条件なのだけれど、山を背にするのが悩ましい。一人の撮影だと話す事なく静寂の暗闇の中となってしまう。そうするとですね?物音一つでビビる。落ち着いて集中出来ず、ピント合わせも不十分な有様であった。


以前に記したこの写真は2年前の秋の頃の支笏湖。この直後に地響きのような唸り声を聞く。ライトを当てると目が二つ!!その正体を確かめる事無く高価な機材を鷲掴みにして車に戻ったのはトラウマだ。


故郷の町へ帰省した際は必ず訪ねるココは星を眺めるのに最適な場所なのだけれど、ここ数年は曇りの暗闇が続いている。『風の無い快晴の夜』、極めて稀な体験だ。

ふと町の情報を眺めると目撃事例多発であった。流石に町中は別として、幹線道路でも郊外なら目撃に捕獲事例あり。道東の田舎町は阿寒国立公園から遮るものは僅かで繋がる一体でもあり、居ないわけがないのだ。知っていたけれど、見ないふりをしていた。人の目のある場所自体が僅か、人目に触れない広域は当然ながら野生の世界が広がる。

明るい時間帯に糞を見た事はある。コムラサキ(蝶)が群がるのがそれであった。水分があるので群がるのだけれど、水分があると言う事はその朝で違いない。数時間違いか数十分前なのか、居たんだなー

星を観察できる場所を探している。光害を免れ楽しめる場所を。けれどそれは人がお邪魔させて頂く自然側の場所になるのかもしれない。人の痕跡が強い場所?その狭間は背に山を深くする。

予想して訪ねたココは夜更けに静かに暗闇で、星を眺めて良いのだろうか?複数人で賑やかにすべきなのか?どうしたものか。あらゆる意味で『M101銀河』が遠い。