北斗七星とカシオペア


晴れわたる風は微風の夜、蛍を探しに行こうか、キツネに会いに行こうか・・・屋上で納得してしまう。

夏の空は水分が多く霞む、気がする。冬の乾燥した空に比べると湿った空は星が揺らぐ。のだけれど、今日の空は微風が水分を払ったのだろうか、久しぶりに星が見えた。人の目には見えない星もカメラは写していた。私の目には久しぶりに北斗七星とカシオペア、それに北極星が見えた。


貼った写真では暗闇の空にしか見えそうにないので、印を付ける。北極星は2等星、こぐま座の一点に過ぎず、そのこぐま座も暗めで探すには苦労する。そこで確定するには二つの星座が助けてくれる。ひしゃく星たる北斗七星の、写真では左下にある、ひしゃくの外側の延長上に在る。写真右上にあるのはカシオペア、二山の星座の外側線を延長し、交点と中央谷下とを結んだ延長線上に北極星が在る。伝わるか?当然の知識だろうか。

スマホGPSから北を知るのが正しいかもしれないものの、自分の目で確かめる事の実感は体が覚える。北極星は地軸の延長にある。地球が回る中心線であり、昼間でもそこに在る確実な星だ。カシオペアも北斗七星もこの回りをずっと回っている。

この北極星の方向を「真北」と呼ぶ。実は方位磁石の示す「磁北」とは微妙に違う。一般に地図は磁北になる。建築基準法で北側斜線や日影図を製作する時は、敷地を確定する地図に示された磁北から偏角補正し真北を求める。以前は一々、一応は市役所へ行き調べた。今はネットでも概ね調べる事が出来る。

星の綺麗に見える場所では、カシオペア北極星の様な明るい星座も迷う程に星が見える上に、2等星の北極星も混じってしばしば迷わされる。

だとしても、文明の利器は参考とするだけで、体感を信じたい。体感を信じずに利器に頼ると、間違った時に混乱してしまう。身体の感覚は大切にしたい。と、北極星を眺める時はヒシヒシと感じる。